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2013.12.07
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カテゴリ:災害・防災
2011年に発生した東北地方太平洋沖地震では津波が壊滅的な被害をもたらしたが、これが記録に残るものとしては史上最大の断層すべりによって引き起こされていたことが、12月6日付で発表された3本の研究論文により明らかになった

2011年3月11日、日本の太平洋沿岸を津波が襲い、この破壊的な天災により1万人以上の人命が奪われた。

発生以来、この2011年東北地方太平洋沖地震については集中的な研究が行われている。また、この地震の震源となった日本海溝は世界でも最も研究が進んでいる海溝でもある。

そして今回、12月6日付で「Science」誌に掲載された3本の論文により、三陸沖で発生し、マグニチュード9.0を記録したこの巨大地震には、まだ驚くべき要素が残されていたことが明らかになった。

 専門家の計算により、2つの構造プレートが接している日本海溝の断層すべりは、地震発生時に最大で50メートルに達していたことがわかった。これに対し、2004年のスマトラ島沖地震(M9.1)など、東北地方太平洋沖地震と同程度のマグニチュードを記録した他の巨大地震では、断層すべりは20~25メートル程度だった。

「50メートル(の断層すべり)はこれまでに例がない」と、ブリティッシュコロンビア州にあるカナダ地質調査所の地球物理学者、ケリン・ワン(Kelin Wang)氏は述べている。
同氏は今回の研究に関わっていない。

ワン氏によると、断層すべりの規模でこれに続くのは、1960年に発生したチリ地震とみられるとという。
残された地震発生時のデータはそれほど多くはないものの、ここから推定されるチリ地震における断層すべりの規模は30~40メートルだったとみられる。

東北地方太平洋沖地震における断層すべりは、その大部分が上下動だったと、ワン氏は説明する。
しかしこの海溝では、プレート同士がくさびのように食い込んでいたため、上下方向のすべりが大量の海水を持ち上げ、これが日本沿岸を襲い、多くの人命を奪う津波と化したという。

テキサス州カレッジステーションにあるテキサスA&M大学の地球物理学者フレデリック・チェスター(Frederick Chester)氏によると、これほど大規模な断層すべりの発生においては潤滑化作用が鍵となるが、このケースでは泥がこの役割を果たしていたという。
チェスター氏は今回発表された研究論文のうち1本で主著者を務めた。

この地震の発生には2つプレートが関わっている。
太平洋を構成する太平洋プレートと、日本列島の一部が乗っている北アメリカプレートの一部だ。

太平洋プレートの上には厚い泥の層が堆積しているが、このプレートは北アメリカプレートの一部の下に引きずり込まれている。
チェスター氏の説明によると、太平洋プレートが日本沖の海溝に沈み込む中で、このプレートに乗っていた泥のごく一部が、プレートの境目にへばりついた状態で残るとのことだ。

これらの泥は水を含み、非常にすべりやすくなると、チェスター氏は語る。「この泥が、海溝付近で我々が確認した驚くほど巨大なすべりの発生原因になったのだと考えられる」。

通常、2つのプレートが衝突する場所には、摩擦が発生する。この摩擦はブレーキのような働きをすると、チェスター氏は解説する。「しかし泥があると、こうしたブレーキ機能はほとんど消失する」という。

チェスター氏をはじめとする研究チームは前例のないほど大規模なデータ検証を行い、2011年の東北地方太平洋沖地震発生時の状況を解析した。
これが可能になったのは、日本の研究機関、海洋研究開発機構(JAMSTEC)の迅速な調査のおかげだと、カリフォルニア大学サンタクルーズ校(UCSC)の地球物理学者、エミリー・ブロドスキー(Emily Brodsky)氏は語る。同氏は3本の研究論文のうち1本で共同著者を務めている。

JAMSTECによる東北地方太平洋沖地震調査掘削プロジェクトにより、地震発生から約1年後には、断層帯の深海掘削調査が可能になった。
この調査では、地中深くに観測機器を投下し、通常とは異なる温度上昇の状況を計測したほか、分析のため、断層帯そのものの試料も採取した。
地震による突然の断層すべりは、多大な熱エネルギーを発生させる可能性がある。

この調査では、水深7000メートルの深海にある堆積物と岩石のコア試料を採取することができた。
高度な機能を持つ地球深部探査船「ちきゅう」を用いることで、これらの採取が可能になったという。

「(これは)工学で可能な技術の、まさに最先端にあるものだ」とブロドスキー氏も評価する。

この調査により、潤滑剤の役割を果たした薄い泥の層の存在を裏付ける証拠が見つかっただけでなく、地震時に発生した熱や摩擦の程度についても推計が可能になった。

ブロドスキー氏によると、この地震は摂氏600~1200度の温度上昇をもたらしたものの、断層すべりの抑止力として働いたであろう摩擦力は、研究者によるこれまでの推測ほど大きくはなかったとみられるという。

この分析結果は、摩擦力を弱める現象、具体的には泥による潤滑現象が発生してたことを裏付けるものだ。

 カナダ地質調査所のワン氏は、このような現象が他の地点でも起きる可能性があるかどうかは判断が難しいとしている。これほど多くの機器が観測を行っている海溝は、世界でも日本海溝だけだからだ。

「これほど大規模な観測システムが設置されている場所はここ以外にない」とワン氏は述べている。

(毎日新聞より)
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東北地方太平洋沖地震は世界中の地球科学系研究者に大きなインパクトを残した。
記事にあるように観測システムが充実していることもあり、様々な研究がされている。
多くの研究者の力で今後もメカニズムの解明は進んでいくのだろう。

最大級の大規模な断層すべりがあり、その過程で泥の介在があったこと、そして温度が作用したことなどが主要因となっている。

また、JAMSTECのプレスリリースも今日、この3本の論文について触れており、自信を引き起こしたプレート境界断層先端部が厚さ5m以下であり、これまで考えられていたものより極めて薄い断層帯であることを発見したとされている。

他の海溝でも同じような条件が揃えば今回並の、あるいはそれを越える規模の断層すべり、さらには津波もまた起こり得る話。
防災の想定というのはまったくもってきりがないものであり、そこばかりを追いかけても空振りが増えるばかりとうことになる。

言えることは、人知を越えた(あるいは想像がつきにくい)自然現象は常に起こる可能性があり、そこから身を守るためにはマニュアルに沿うばかりでなく、自らの判断で臨機応変な対応をすることが生死を分けることにもなるということ。

きちんと認識しておく必要がありそうだ。





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Last updated  2013.12.07 01:14:09
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