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カテゴリ:災害・防災
国土交通省は10月3日、御嶽山における降灰後の土石流に関するシミュレーション計算結果を発表した。御嶽山噴火に伴い山頂付近に火山灰が厚く堆積した湯川、白川、濁沢川において、降灰の影響を考慮した土石流に関するシミュレーションを実施したもの。結果は長野県と木曽町、王滝村に情報提供されている。
シミュレーションが実施されたのは湯川、白川、濁沢川の3河川でそれぞれ想定される土石流の影響範囲と、その流入により河川の増水が予想される区間が示された。地形図等を見ると濁沢川や湯川では土石流の直接の影響範囲に集落等はないようだが(ただし湯川ではロープウェイの鹿瀬駅が土石流の想定範囲内に位置する)、白川にはいくつかの建物が確認できる。また、増水の影響を受ける区間沿いには集落が点在しており、水面からの高さが十分でない場合は浸水の恐れがあるほか、シミュレーションされた3河川以外でも谷口に近い場所では注意したい。 また、王滝村の滝越集落は下流部が影響を受けた場合孤立する可能性もありそう。 国交省によると数値氾濫シミュレーションにおける計算条件は、上空からの目視調査など限られた調査により得られた情報をもとに一定の条件で実施しているため、計算精度には限界がある。実際に起こる現象は計算とはあわない場合があるほか、西野川、王滝川の水位によっては、西野川では湯川合流点~王滝川合流点の区間において、王滝川では濁沢川合流点~牧尾ダム流入点の区間において、氾濫計算より広い範囲に影響が及ぶ場合があるとのこと。 降灰により雨水の地中への浸透が阻害され、積もった灰が流されることで表面流が大量に発生しやすくなり、土石流の危険は平時に比べて大幅に増大している。台風が最悪の場合列島縦断コースをとる場合もあり、今後風雨ともに強まる可能性があるだけに十分な警戒が必要で、進路によっては風雨が強くなる前に避難しておくことも必要になる。 (図はいずれも国交省が公表している資料より引用) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014.10.04 12:22:48
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