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カテゴリ:災害・防災
56人が死亡、少なくとも7人が行方不明になっている御嶽山(おんたけさん、長野・岐阜県境、3067メートル)の噴火で、長野県と岐阜県の災害対策本部は16日、年内の捜索を同日で打ち切ることを決めた。山頂付近の捜索をほぼ終え、今後、積雪などによる2次災害に巻き込まれる危険性が極めて高いと判断した。同日夜、記者会見した長野県災害対策本部長の阿部守一知事は「断腸の思いだが、大規模な捜索は今日で終了する」とし、来春以降の再開を検討する。
警察、消防、自衛隊による捜索は16日、後方支援の要員を含めると最多の約1900人態勢で実施。これまでに犠牲者が見つかった剣ケ峰付近や八丁ダルミ、一ノ池などを重点に、範囲を岐阜県側を含むすべての登山口にも広げた。 剣ケ峰頂上付近は5センチの積雪があり、氷点下4〜5度で風が強く、足元は凍結。岩場や火口付近では氷で滑って落ちる危険性も出てきた。捜索は約8時間にわたり、登山者のものとみられるサングラスとポーチなどを見つけたが、新たな行方不明者の発見には至らなかった。 長野県は同日の捜索終了後、陸上自衛隊に対する災害派遣要請を解除。両県の災害対策本部はそれぞれ存続させる。来春の再開時期について、阿部知事は「入山可能となった時点で検討する」と述べた。 気象庁によると、御嶽山で同日、火山活動を示す火山性微動は検知されていない。西出則武・気象庁長官は記者会見で「地震活動や噴煙をみても火山活動が(噴火直後と比べて)徐々に低下している」としたが、噴火警戒レベルについては「見直しという段階にはない」として、レベル3(入山規制)を維持する考えを示した。 (毎日新聞より) ------------------------------ 全国的に気温が下がったこの日、富士山をはじめとした多くの高山が初冠雪を記録して。 もちろん標高3000mを越える御嶽山も例外ではない。 御嶽山での行方不明者捜索はそれまでも非常に過酷な状況であったが、山が秋から冬へと季節を進めたことを考えれば、打ち切りの判断はやむを得ないものだろう。 行方不明者の家族の心情を察すれば複雑だが、二次災害を出すことは絶対にしてはならないことであり、安全面を考慮すればどこかでやめる判断をしなければならないわけで、そのタイミングがこの日だったということ。 今回の御嶽噴火による犠牲は自然災害と山岳遭難の両面があるように思う。 そういう意味では1967年西穂高岳落雷遭難事故(死者行方不明者11人)と似ているといえる。 災害も遭難も相手は自然。 余地云々も含めて人が支配できないこともあるし、最悪のタイミングで思いもかけないことが起こることもある。 そのことが今回きちんと学ぶべきことではないのか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014.10.17 02:12:21
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