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2015.04.15
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カテゴリ:地理
コンパクトな町域は分水嶺(れい)に囲まれ、志津川湾を包み込む。
宮城県南三陸町は志津川、歌津両地区とも主な産業が漁業と観光。長年、病院運営やごみ処理に共同で取り組んできた。以前から地理的な一体感はあった。

合併から間もなく10年。住民感情に旧町意識はなお残る。志津川地区の男性(64)が「歌津の人とは気質が違う。できれば合併したくなかった」とつぶやけば、歌津地区の男性(67)は「役場がなくなり不便になった。合併しなければよかった」とこぼす。

新町誕生は難産だった。歌津町議会は関連議案を一度否決し、もう一度は採決を保留。合併期日は当初の予定から半年延びた。経緯を引きずるかのように、議会では新庁舎建設問題をはじめ、合併協議への不満がいまだに蒸し返される。

もやもや感は、震災復興をめぐっても見え隠れする。合併時の歌津町長だった牧野駿さん(76)は「震災後、『志津川と一緒では駄目だ』と言う人が周囲で増えた」と明かす。

牧野さん自身は、行政サービスを維持するため、合併は財政的に不可避だったと振り返る。気仙沼市と本吉郡5町の枠組みが崩れ、2町合併を選択した。

「自分は合併を進めた側。全ては結果論になる」と前置きした上で、牧野さんは語る。「歌津単独ならもっと早く復興が進んだのではないか。小規模自治体の方が役場の指導力を発揮しやすい」

志津川町長だった佐藤仁町長は「合併は大きな変化。10年で完全な融和は難しい」と認めつつ、震災では合併効果も感じ取った。
「二つの町がそれぞれ育んできた自治体、企業などとの縁が合わさって、南三陸町全体を手厚く支援してくれた」

志津川、歌津両地区の中心部は津波で壊滅した。新町建設計画は、再構築を余儀なくされている。
800人以上の住民が犠牲になった震災は人口減少にも拍車を掛けた。この10年で約5000人の減。合併時の歌津町分がほぼ消えた計算になる。さらに10年後には、合併時から半減するという試算もある。
「旧町単位で考えるのではなく、新しい町をゼロからつくるという全体的な視点が大切。小さくともキラリと光る町を目指す」と佐藤町長。旧町にとらわれた対立を取り払い、前向きな協調こそが存続の鍵を握る。

[メモ]南三陸町は2005年10月、旧志津川町と旧歌津町が対等合併して誕生。合併時の人口は1万9042。15年3月末現在は1万4068。

(河北新報より)
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合併の功罪は様々にあるが、災害や復興段階を経験したからこそ分かることもある。

メリットはもちろん財政面にあったのだろうが、災害時の対応や復興での意志疎通などでは合併が足かせになっていることも多い。
石巻市も合併の結果市域が広域となったが、大川小学校の悲劇について検証委員会は要因の一つとして合併による職員の不足を取り上げていた。

復興段階における一体感の不足はよく指摘されるが、地理的条件や地域的個性が異なる地域の合併なのだから当然といえば当然。
それでも元志津川町長が語るような「二つの町がそれぞれ育んできた自治体、企業などとの縁が合わさって、南三陸町全体を手厚く支援してくれた」というような包括的なメリットもないわけではない。

被災・復興段階を経験した今だからこそ、様々な視点から合併の功罪を検証して全国にフィードバックするような取組があってもいい。
そしてその結果として合理的な理由があるのならば、震災をきっかけに合併を白紙に戻すような大胆な改革の必要性も検討されるべきなのかも知れない。





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Last updated  2015.04.15 03:19:48
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