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作品レビュー(外国映画)

2011年11月06日
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「ディア・ハンター」は嫌いな映画である。俳優も、キャメラも、
音楽も、演出もすべてにおいて完成度が高いのである。この映画
を最初に見たときは、まだ「地獄の黙示録」は公開されておらず、
これを見ながら「『地獄の黙示録』は、地獄のような戦場の描写
は、この作品を上回るであろうか」と考えていたほどであった。
しかし、ベトナム戦争において加害者であるアメリカが、ここま
で「アメリカ人も被害者という側面もあるのだ」という主張をし
ていいのかと、非常に腹立たしく、嫌悪感をいだいたのであった。
以来、この作品は嫌いな映画のトップクラスに君臨しており、次
にこの映画を見て、この「嫌い」がどのように変化していくのか
という点が、ここ何年もの私の最大の関心事であった。

「午前十時の映画祭」で、やっとその検証の場が叶えられたわけ
で、改めて見て、どうであったかと、マイケル・チミノ監督には、
ベトナム戦争がどんな戦争であったのかの関心は全くなかったの
ではないかという点を強く感じたのである。
ひとつの世界(共同体)が、社会の出来事(ここではベトナム戦
争)によって、どのように変貌、あるいは崩壊するか、そのこと
とそれを構成する個々人の変化が、どのように関係づけられるの
かを描いたものではないだろうか。
結婚式のシーンが延々と25分ほどもあるが、そのシーンから多少
無理なこじつけをやってみると、これはアメリカローカルの庶民
版「山猫」ではなかろうか?そういう解釈の方が、ベトナム戦争
論的解釈より非常にすんなり受け入れられるというのが現在の私
のこの作品への評価である。

「ディア・ハンター」とは、また、何年後かにお会いしたい。







最終更新日  2011年11月06日 16時15分35秒
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2011年11月05日
「未来を生きる君たちへ」という教育映画のような題名で、これは
見る意欲をなくすのであるが、デンマーク語の原題は「復讐」とか
「報復」という意味。英語版の題名は「In a Better World」。
見た後の感想としては、「未来を生きる君たちへ」は、少年2人へ
の大人たちの祈りのようなものであり、「In a Better World」は、
憎悪と争いが絶えないこの世界への祈りを感じる。
極めて今日的な内容で、世界中の人々が見るべき映画ではないかと
感じた。






最終更新日  2011年11月06日 08時11分00秒
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2011年11月04日
この映画の登場人物たちが活動する基盤は「協同組合」であるが、
この「協同組合」については、井上ひさしの「ボローニャ紀行」
に登場する「組合会社」のことではなかろうか。
この本によるとボローニャの人々は何かあるとすぐに組合会社を
つくり行動するとあるが、これはイタリアのすべての当てはまる
ようだ。
この映画をみながら、「組合会社」(協同組合)をつくり自活し
ていく風土が、精神疾患の人々もまた社会の中で、それぞれが持
っている技術や個性を活かした生き方が出来るのだと思った。
映画「人生、ここにあり」は、人は誰も自分の個性や特技を活か
して生きる権利を持つということが実現できる社会になるために
は、どのようであるべきかということを考えさせた作品である。






最終更新日  2011年11月05日 08時48分49秒
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2011年11月03日

先日のおくんち見物に来られた外国映画輸入配給協会の事務局長
から強く推薦された作品のひとつ。
「人生、ここにあり」とは、なんとも教訓的な人生論を聞かされ
どうなつならない題名であるが、原題は「やれば、できるさ!」
で、まさにその通りの内容である。
この映画の背景にある精神病院が閉鎖されるというのは、精神病院
を使わないで、患者たちを支えるという考え方があり、それを実現
するしくみだという。
精神疾患で心を病んでいるというが、ここに登場する人達は、みな
私たちの周辺にいそうな、また会社の中にも必ずいそうな人達ばか
りである。つまり精神疾患とは何かということである。
この映画に登場するのは、その患者たちが、寄木細工で床を仕上げ
る技術で生きていこうとするのであるが、廃材を使った寄木細工と
いうのが極めて暗示的。
極めてデリケートな、ちょっと間違えれば、問題になりそうなテー
マを実に明るく、それも見せ掛けの明るさではなく、そこにある問
題や悲劇もきちんと描いている点が素晴らしい。
イタリアという国の奥深さと思慮深さを見せられた思いである。

 

 







最終更新日  2011年11月04日 02時05分25秒
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2011年11月02日

「ゴッド・ファーザー」と「ゴッド・ファーザーPART2」、
共にパーティーのシーンが冒頭にある。
この二つのパーティーの在り様、そして描き方が、この2
作品の内容を示している。
第2作目の会場は第1作目より広い会場で豪華になってい
るはずなのであるが、どこか寒々しい。イタリア人独特の
味がなくなってアメリカナイズされている。
マイケルが統率する時代は、ビトの時代と全く異なる局面
に入っていることを示している。
だからこそ、最後の部分の、もうじき帰宅する父親を待つ
兄弟たちの様子を描いたシーンが非常に生きてくる。
これらのパーティーのシーン、食事のシーンの基は、ヴィ
スコンティの「山猫」にあることは明らかである。

 

 

 







最終更新日  2011年11月04日 02時03分56秒
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2011年10月31日

「午前十時の映画祭」で「ゴッド・ファーザーPART2」を見る。
シリーズ化した場合、続編がつまらなくなるケースが多い中で
この作品は例外的に完成度をあげている。最初の「ゴッド・フ
ァーザー」の存在を無視して、この「PART2」を独立した作品
としても極めて完成度の高い作品だと思う。
私が、この映画を見るのは、おそらく三度目くらいであるが、
人間の記憶のあやふやさを見る度に感じる映画でもある。
ストーリーは既に承知して見ているのであるが、場面の登場の
順序や場面などが毎回微妙に違うのである。
少年時代のドンがアメリカへやってくる回想シーンはもっと中
盤かと思っていたら、ほぼ冒頭なのであるし、ロスが射殺され
るシーンは空港の広いターミナルかと思っていたら、案外とキ
ャメラが寄っていたし、ラストのマイケルは部屋の中で沈んだ
表情を見せてドアが閉まっていくのかと感じていたら、そうで
はなかったなどかなり違う。
これらの錯覚は、おそらく私自身がドラマに夢中になって、頭
の中にもうひとつのドラマを創りあげていたのではなかろうか
と思った。
次回、見るときにはまたまた変わったものになるのではと、期
待するのである。
それにしても、この作品のアル・パチーノの存在感と貫禄は、た
だものではない。大御所のリー・ストラスバーグに対して対等に
わたりあっている。

この作品、全編にわたり保身と縮小のドラマを大スケールで描い
ている点が素晴らしい。

 







最終更新日  2011年10月31日 08時06分39秒
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2011年10月29日

ポール・W・S・アンダースンという監督は、「バイオハザード」、
「エイリアン VS. プレデター」、「デスレース」を観ると腕のい
い娯楽映画の監督であるが、本作でも、その腕は発揮されている。
娯楽映画として宣伝するなら、このレベルは最低限欲しいところ。
ミラ・ジョボヴィッチが主役かと思ったら、あくまでもダルタニ
アンと三銃士が主役である。しかし、ミラ・ジョボヴィッチも、重
要な脇役として活躍。
私が見たのは2D・字幕版であるが、いかにも3D効果を意識した
キャメラワークやアングルの連続。飽きさせない演出で客をひっぱ
っていく。クリストファー・ヴァルツのリシュリー卿は予想通り適
役であるが、悪役のオーランド・ブルームはハンサムであるが、凄
みがないのが残念。やはりアラン・ドロンは凄かったと改めて認識。
ダルタニアンももうちょっと魅力が欲しいが、まあ、田舎から出て
きたばかりの半人前という設定ならこれでもいいかというところ。
いくつかの欠点はあるものの、飛行船の戦闘など派手な見せ場の連
続で、気晴らしの映画鑑賞には最適な作品である。

 

 







最終更新日  2011年10月30日 17時35分10秒
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2011年10月28日

ユナイテッド・シネマに置いてある「猿の惑星・創世記 ジェネシス」
のチラシには、「泣ける」と「涙」の文字が全面的に覆っている。

ここまで泣ける「猿の惑星」を観ることになるとは
こんなにも泣いたことはありません
始めから終わりまで泣き通しでした

まるで難病悲恋映画の宣伝文句ではないか。
「猿の惑星・創世記」を観て泣く人がいても、それは全くかまわないの
であるが、しかし、ここまで言うか?それを配給会社が取り上げて、こ
んなに宣伝するか?
もしかして、「泣ける」ということが名作、観るべき映画、観て満足す
る映画の条件と思っていないのか?







最終更新日  2011年10月30日 08時22分17秒
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2011年10月25日

小説「猿の惑星」の原作者は「戦場にかける橋」のピエール・ブール。
「戦場にかける橋」では、図らずも日本兵を善人に描いたことが悔やま
れ、それがきっかけかどうかは定かではないが、日本人を猿に描いたの
が小説「猿の惑星」であったと言われている。
今回の映画を見ると、もし、これが日米貿易摩擦が激化し、日本人が金
にものを言わせて次々とアメリカの資産を買いあさった時期に、この映
画が作られていれば、この作品はもっと話題になり、議論になったので
はなかろうか。
映画の中ではアルツハイマーの治療薬の実験台になったチンパンジーが
知能を持って、という展開であるが、これが戦後、アメリカから自由と
民主主義を与えられて経済大国になったとの喩えに描かれたという批評
が出るのは容易なこと。
ただし、それ以上のものはなく、日本人に対する揶揄や批判は読み取れ
ないので、この作品は「日本人へのあてこすりである」とするのは見当
違いであろう。

 







最終更新日  2011年10月25日 12時06分57秒
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2011年10月24日
クロード・ルルーシュ監督の「パリのめぐり逢い」の
イヴ・モンタンのキャスティングは、もしかしたら、
この映画からインスパイアされたものではなかろうか?
アンソニー・パーキンスは、この映画の撮影は「サイコ」
の直後であり、監督としては、「サイコ」を意識したの
ではなかろうか?この映画のパーキンスはすごいと思う。
その後、アンソニー・パーキンスは、役柄を拡げることが
できずに俳優としては悩んだようであるが、それは「サイ
コ」ではなく、むしろ普通のお坊ちゃん育ちの青年を演じ
た「さよならをもう一度」の影響が大きかったのではなか
ろうか?






最終更新日  2011年10月24日 15時21分57秒
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