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テーマ:ミステリはお好き?(1445)
カテゴリ:読んだ本(ミステリ・日本)
ミステリーランド中の1冊である,
麻耶雄高の「神様ゲーム」(2005,God's truth)を読んだ。不思議な作品だった。表面上完全な児童小説だが,読んでいくうちに,作者の「悪意」というか「黒さ」が見えてくる(大好き!!)。 ミステリーランド中の他の何冊かと同じように,子供に「読ませてよいかどうか」という話が出てきそうな作品だが,いくぶん反語的ではあるが,「OK」だと思う。 「子供」といっても小学生から中学生まで幅があるわけだが,どの年代についてもいっしょ。 なぜなら,読み手は自分のもっている世界の幅に応じてしか「本」を読めないから!! この本を読んで,その「黒さ」を理解できるのであれば,それが何歳であっても,「読む資格」はある。 それ以外の読み手は,さらっと流してしまうか,途中であきてやめてしまうか,手に取りもしないか(これが多いだろうな,笑)。 猫の殺され方の残虐さをあくまでもきれいな文と流れで処理している作者は,そこまできちんと意識していると思う。 かつて桐島洋子が小学生である自分の娘の愛読書がカフカの「変身」であり,人間が虫になる場面を喜んで読んでいたと書いていたことを覚えている。 ただし,あまりにも大昔のことなので,主語が桐島洋子でよかったのか,本当に「愛読書」だったかについては全く自信がない(笑) 以下,内容について触れる部分はどうしてもネタバレになってしまうので,ご注意ください。 伏線や仕掛けがいっぱいのこの作品だが,誕生日から始まり,誕生日で終わる章のタイトルも,6番めの「死」を軸にして左右対称に配置されている。 そして,最初の「誕生日」の章(7月11日)で十回目の誕生日を迎えた芳雄が消し残してしまった「奥の赤いロウソク」が最後の「誕生日」の章(7月25日)で意外なはたらきをすることになる。 しかしまあ,この最後の場面にはびっくりしましたねぇ。その直前まで芳雄が考えていたことが,自分の予想と一致していたので,てっきりそれで終わるのだと思っていたのだが…… この部分については,未来の予定~ラビ的(みっつ君さん)に詳しいので,そちらをごらんください。 誕生日のプレゼントがラビレンジャーのジェノサイドロボだったり,ファイナル・イェシバーが回転して光ったり,去年頼んでいたのがネクロフィリアロボだったりするところはかなり「ブラック」(笑) 話は自分を神様だという鈴木君が登場することによって,「不思議」の様相を帯びていき,最初は「ゲーム」と思っていたものがだんだん真実に思えるようになるにつれ,芳雄のまわりに「不幸」が漂ってくる。 「猫殺し」の事件は掟破りともいえる「証拠のでっちあげ」で解決するが,その後芳雄の親友英樹が「浜田山探偵団」の秘密基地で殺されてしまう。 これがちょうど中央の章(「英雄」「死」「英雄」)になるのだが,けっこう重要なキャラクターがあっさりと殺されてしまったのには,びっくりした。 まあ,そのせいでその後の展開にはそれほど驚かなかったけれど(笑) 取りとめのない印象記になってしまったが,あとは鈴木君をどう見るかかな? ミステリの部屋(samiadoさん)に「実は○○のようでさえもあり」とあったのが印象的で,たしかに鈴木君は芳雄に「真実」を告げることによって芳雄を「不幸」でつつんでいく。 その点から○○のような気もするのだが,「契約」を交わさない,芳雄をだましていないという点から○○ではなさそうだと思う。 ジェノサイドロボやラビレンジャーから考えると,日本の神様というより,旧約の神様って感じかな…… 日本のミステリ作品についての日記は,フリーページ 読了本(日本) (ミステリ)からごらんください。 楽天ブックス 記事関連のオススメ日記 まみむメモ(@かぼちゃさん) きまぐれうさぎ(ぷるんつさん) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006/09/20 12:22:42 AM
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