性格の両面性
今ここに1000円持っている人、10000円持っている人、10万円持っている人がいるとします。10000万円持っている人を中心に考えてみますと、1000円持っている人からみると富者であり、10万円持っている人から見ると貧者になります。人と比較をすると、優越感を感じたり、劣等感を感じたりすることになります。優越感を感じるときは、他人を格下とみなしています。劣等感を感じるときは、自分を格下とみなしています。格下とみなすときは、他人なり自分なりを否定しています。現状を認めていないことになります。いつも人と比較して是非善悪の価値判断に重点をおいていますと、そのギャップに苦しむようになります。「かくあるべし」と現実の落差です。これは神経症に苦しむ最大の原因となります。人と比較しないで1万円持っている自分を認識して、それをいかに活かしてゆくかという視点を持つことが大切です。そのために意識することは、まず自分の神経質性格の長所を学習によって認識することだと思います。その長所を具体点に伸ばしていくようにすることだと思います。神経質な人は自分の持っている性格の価値を過小評価する傾向があります。私もそうでした。神経質の性格特徴を学習することによって、見方によって、プラスにも見えマイナスにも見えることを知りました。それまでプラス面はまったく見向きもしませんでした。そこで方向転換をして今度はマイナス面はそのままにして、プラス面ばかり見るようにしました。するとやじろべいが釣り合うようにバランスがとれるようになった経験を持ちました。