世話活動は症状の克服につながる
1月号の生活の発見誌に次のような記事があります。代表幹事をやって症状が良くなったのは、主体的に集談会の運営に関わることで、視点が症状から自分以外の外側に向いたからのようです。世話人活動を通して回復していくという発見会の仕組みは、50年以上前に当時の長谷川洋三会長が中心となって周到に作り上げられました。世話人活動という実践の中で、自然に神経質者の自己中心性が克服されていくようになっているのです。それは第一に、与えられる一方の立場から与え合う立場に変わったということである。そのために、自分の悩みや症状だけにかまけていられなくなり、仲間のこと、後輩のことを考えざるを得なくなったのである。こうなれば、自分中心のカラから出ざるを得ない。症状に向いていた注意は、おのずから世話役の仕事に向かい、やがて症状のことを忘れるときが多くなる。私は対人恐怖症ですが、強迫神経症が治るということについて次のように考えています。強迫神経症真っただ中のときは、症状にどっぶりと浸かっています。治るというのは症状100%の状態が少しずつ減ってくることだと思います。減ってきた部分は症状以外のことを考えている。たとえば仕事のこと、趣味のこと、目標達成のこと、集談会の運営のこと、介護のこと、配偶者のこと、子供のこと、ペットの世話のこと、花の手入れのこと、病気のことなどです。長谷川先生は、集談会に参加するときは世話活動をしてみなさいと言われています。私の経験では、図書係、司会、幹事、代表幹事、忘年会、新年会などの企画実施。野外学習会、一日学習会、一泊学習会、1泊2日の支部研修会、集談会発足20年、30年、40年、50年の記念事業、心の健康セミナーの企画実施をさせてもらいました。予想される問題を解決してより良いものにすることは私の得意とするところです。どうすればみんなに喜んでもらえる行事になるかを必死に考えていました。そのようにして注意や意識が外に向くようになってきたと思います。なんとか無事に終わった時はやればなんとかなるという自信につながりました。はずみがついて、会社の仕事にも応用できるようになりました。最近実行しているのは、ベランダで花を育てる、メダカを飼う、自家用野菜の手入れをする。庭木や果樹の世話をするということです。神経症で苦しんでいる人は世話をするものを持っておくことは、神経症の予防に欠かせないものだと思っております。