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漢字がおもしろいと思ったのは小学5年生。 学校で紹介された漢和辞典を親にねだって買ってもらってからである。 ひとつひとつの漢字のシステム的な構造が見えてきた。 たとえばニクヅキ-月偏のつく漢字は体を著わし、サンズイは水にかかわる。 一字がそれぞれ意味を持つ。 ものの名詞や形容詞ばかりでなく、複雑な概念さえも一文字で表してしまう。 中国から輸入したときは、大和になかった概念も大いに漢字から学んだことと想像する。 漢字を学び、これを咀嚼して豊かな感性・心をはぐくみ、増幅してきた。 漢字のみでの日常表現のぎこちなさ・漢字輸入以前からのやまとごころはひらがな・カタカナを創り補った。 明治になり欧米の概念を学んだ。 「経済」(経世済民)という熟語-概念を創り中国に逆輸出した。 あふれる新たな概念に対応できず、カタカナで音記して対応している。 しかし、 言葉は、自分の感動、喜び、悲しみ、見つけたこと・・・を他人と共有して、拡大再生産したい欲望を満たしてくれる。 【大丈夫か日本語・上】大学なのに…中学生レベル6割!? 「ついに、ここまできたか…」 九州地方の私立短大に勤める講師はそう言って、しばし言葉を失った。“日本語が通じない現実”に直面したのは昨年秋のことだった。 「ほかの人に比べると話し好きです」「思いやりがある方です」…このような簡単な文章を記した紙を学生に渡し、イエスかノーで答えてもらった。外向性や協調性などを診断する性格検査だ。 「質問を理解したうえで答えないと正確な結果が出ないので、漢字に読み仮名をふり、分からない言葉は質問するように伝えた」と講師。 間もなく20人ほどの学生のうち、数人が手を挙げた。 「『怠惰』って何」 「『まごまごする』ってどういう状態?」 想定内の質問もあったが、就職を控えた女子学生が発した言葉には耳を疑った。「骨が折れる仕事は嫌です」という文章を指さし、「『骨折する仕事』が嫌なのは当たり前。違う意味があると思ったので…」と首を傾(かし)げたのだ。 「全員の前で、それぞれの意味を伝えたが、多くの学生が説明に聞き入っていた。手を挙げたのは数人でも、実際分からない人はもっといたでしょう」と、この講師は推測する。 “兆候”は数年前からあったという。講義中の指示や就職活動のアドバイスを、なぜか全く逆の意味に取り違えてしまう学生が目についていた。 「履修登録の説明書が読み取れないので新年度のオリエンテーションが成り立たなくなっていた。基本的な語彙(ごい)力がないために、英語ならぬ日本語の理解力やリスニング力が落ちている」 日々学生に接している講師の実感だ。(サンケイから抜粋) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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