俳句史研究会へ
今日は、午前中は、録画したテレビ番組を見て過ごし、午後から出かけ、伊丹の柿衛文庫で開催された大阪俳句史研究会に参加した。テレビ番組は、ぶらぶら美術館、タイタニック、寿司、天守閣、SL、扇子、おやつ、若冲など。大阪俳句史研究会の今日の演題は「波多野爽波 人と作品」で、講師は島田牙城氏だった。波多野爽波のことは殆ど知らなかったのだが、今日の講演を聞いてよく分かった。爽波は、大正12年生れ、祖父は子爵阿波野敬直で宮内大臣を6年務めた人。父は東大から日銀、大映、松竹、プロ野球などの経営に尽力した人。爽波は、16歳から俳句を始め、ホトトギスに投句。学習院から京大卒。学習院でも京大でも俳句会にで活躍。昭和18年京大のとき応召。戦後、昭和23年結婚、京都市左京区春菜町に新居。三和銀行に就職。24年ホトトギス同人となり、春菜会を結成して俳句指導をする。28年「青」を結成・主宰となる。その後、虚子から年雄に変わったことからホトトギス批判などをし、前衛俳句に傾倒。昭和36年、現代俳句協会から俳句協会が分離したときも現代に残ったが、平成2年に退会した。翌3年没、68歳。「爽波の怒り」とよく言われるが、実際は「爽波の嘆き」であったと、門下であった講師の島田氏は語る。講演は、上記のようなあらすじではなく、それぞれの時代のエピソードを交え、興味深いものであった。常に身近にいたので多くの話があるようだったが、今日は時間が限られ、予定の半分も話せなかったと言われていた。画像は、講演の模様。上は講師紹介をする小寺氏。 たくさんの句を紹介されたが、その中から数句を。 ◎真っ白なおおきな電気冷蔵庫 ◎鳥の巣に鳥が入って行くところ ◎冬空や猫塀づたひどこへもゆける ◎後頭は暗さの極み冬星見る ◎冬ざるるリボンかければ贈り物 ◎日めくりに今日の日があり胡麻の花 ◎チューリップ花びら外れかけてをり