神谷ちづ子・ついつい・一言
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ものいわぬは はらふくるることなりて。 言いたいこと、いっちゃいましょ。
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3月半ばから、閉店セールを繰り広げていた三越・池袋店が、 5月6日、とうとうに閉店となったようです。 その間の閉店セールでは、客が列をなし、 昨年同時期の売り上げの倍の収益を上げたとか。 皮肉な話です。 実は、私もセール開始早々に、しっかり行ってます。 でも、買いたいもの、なかったですね。 いいものは、仕舞っちゃうか、値段下げてなかったか、でしたし。 かろうじて、「ハンパモノワイン」というのに、 なかなかの掘り出し物があって、 十数本、買い占めたんですけどね。 三越に限らず、最近の百貨店の低迷について、 経済ジャーナリストという方が、 「百貨店は、”高くても、ぜひ欲しいもの”、というのを、 提供できなくなってしまった」と語っていました。 ほんと、その通りだと思います。 特に三越は、いつの間にか 「やぼったいのに、値段は高い」という品ばかりになってしまった。 かつ、店員さんが、どういうわけか、皆、年配のオバサンで、 しかも、素人で、人がちょっと何か手に取ると、すかさず飛んできて、 「それ、とても似合うわぁ~」などと、分かりもしないくせに、 しかも、タメ口で、買わそうとするんですね。 「ほら、こちらなんか、どう?」なんて、 およそこっちの趣味でないものを、押し付けようとしたりもして。 『三越は高級百貨店』という世間の思い込みに胡坐をかいて、 お金を持っている田舎もん・・ばかりを ターゲットにしてきたからだと思うんです。 閉店セール中の、館内を歩きながら、 「こんなものばかりを並べていたら、 そりゃあ、潰れるぜぃ」と改めて思いましたものね。 ただ、この調子で、どんどんデパートが潰れて行っては、 なんでも、デパートで済ませたい・・我らが世代は困るわけです。
デパートがなくなって、安売り量販店の 衣料ばかりになってしまっては、 それは、とても困る。 外国に暮らしていると、日本製品のよさ、というのを、 身にしみて感じます。 すなわち、「そこそこの中級品で、凄く安くは無いけれど、 でも、品質も使い勝手もとてもいい」という品々に満ちている。 それは、私クラスの、大金持ちではないけれど、 そう、もの凄く貧乏というわけでもない、 だから、身の回りのものは、少しお金を払っても、 心地よい、それなりの品質のものを揃えたい・・ という層には、ぴったりのものばかりなんです。 それが、今、百貨店の衰退、安売り量販店の進出・・ という形で、どうも、嬉しくない方向に進みつつあるのではないか。 よほど、大金を積まないと、いいものは手に入らない、 身近にはチープなものばかり・・という、 アメリカみたいな世界になるのではないか・・ と、私ゃ、心底心配でありますよ。 デパートのみなさんには、 この機会に、もう少し感性を磨いて、 『私達のデパート』を取り戻すべく、 大いに踏ん張ってもらいたいですよね。