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まだまだ続くし~付点の足音~

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2006.08.06
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カテゴリ:つれづれ

2006nbsp;nbsp; 8/6(日)

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こんにちは、minminです。

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今日8月6日は広島の原爆の日です。
1945年 終戦間近の日本に落とされた二発の原爆によってどれだけの犠牲者が出たか。またその影響たるや61年経った現代でも消えることなく 被災された方々や子供さんらの健康状態の悪化や不安 心の中の闇として増幅されているのです。



これから載せる詩はHirokochanさんの「からっぽの指先」です。昨年もお借りしましたので覚えてくださっている方もいらっしゃるかもしれませんが、戦争の悲劇を「忘れてはならない」「二度とゆるしてはいけない」・・・そんな意味もこめて今年もご紹介させていただくことにしました。
オリジナルのHirokochanさんも 後日談と共にブログに載せるから・・・とメールをくださいましたので あわせてご紹介しますね。

 

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         からっぽの指先~Empty Fingertip ~


彼女が敵だと、ドッジボールがこわかった。
When she was playing offence, Dodge Ball game became terrifying.

とてつもないパワーで、ボールが飛んできた。
With incredible power, the ball shot toward us,

まるでボールに目でもあるように、
as if it had eyes,

どこに逃げても、追っかけて来た。
it chased wherever we escaped.


彼女は、左手で、ボールを投げた。
She threw ball with her left hand.

学生カバンも左手に、持った。
She held school bag with her left hand, too.

お昼の時間も、左手で食べた。
She ate her lunch with her left hand.

質問に答える時、左手をあげた。
And she raised left hand to answer questions.


彼女の字は、先生のよりうまかった。
Her penmanship was superior to our teacher.

年季の入った大人のように、
Like a seasoned master calligrapher,

筆を持った手が、なめらかに動いた。
her brush-held hand magically slid.

まだ、中学生だったのに。
Even she was only a junior-high student.


彼女には、友だちがいなかった。
She had no friend.

東京で広島弁の新入生は、人気がなかった。
New student with Hiroshima-accent in Tokyo was not popular.

落とした鉛筆を拾ってあげた時から、
From the moment I picked up her pencil she dropped,

私だけが友だちになった。
only I became her friend.


彼女は、右手に手袋をしていた。
She was wearing a glove on her right hand.

「さわってごらん」と彼女が言った
"Go ahead, touch!" she said.

手袋の指先は全くの空だった。
The tip of her glove was empty.

「原爆で無くした」と短く言った。
She simply said, "I lost them with atom-bomb."


彼女は、ハンカチを集めていた。
She was collecting handkerchiefs.

「どれがすき?」とやさしく聞いて
"Which one do you like?" she asked me kindly.

「いつまで生きるか分らない。
"I don't know how long I'll live.

これ、あんたにあげる」と、選んだのをくれた。
I'll give you this." So saying, she gave me my choice.


二学期目になった時、彼女は来なかった。
She didn't return when new semester began.

「転校したのでしょう」と先生がただ一言。
"She must have changed school," our teacher said in a sentence.

白血病のお姉さんの自殺を、新聞で知り
On a paper, I found her elder sister, with leukemia, committed suicide.

ポケットの中で、あのハンカチを握り締めた。
I squeezed the handkerchief, tight, in my pocket.

By: Hiroko Falkenstein
著:ヒロコ・ファルケンシュタイン

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------*
Hirokochanさんはブログを立ち上げたのち 白楊社から「エツ!もうアメリカに40年!」を出版されました。
またデジブックも数冊あり 近著はスピリチュアル系 エッセイ「深い知識」で電子本好評発売中です。http://www.falcondigitalbook.com/






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Last updated  2009.03.08 23:07:12
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