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カテゴリ:映画
いわゆる「泡沫候補」に取材したドキュメンタリー。泡沫候補への投票は死に票となるから無意味と思ってきたが、この映画を観て考えが変わった。
これからは泡沫候補にしか投票しないことにした。 この映画では主に3人の「泡沫候補」が登場する。落選記録保持の羽柴誠三郎秀吉(青森)、ファシストで政見放送が外国でも大人気という外山恒一(鹿児島)、そしてこの映画のメーンキャストともいうべきマック赤坂(京都)である。 大阪府知事選挙に出馬した何人かの泡沫候補にもインタビューしていて、それはそれで興味深いが、なんと言ってもこの3人のユニークさとキャリア(笑)は際だっている。さらにその中でもマック赤坂はダントツだ。 自己顕示欲を満たしたいだけの人々という、泡沫候補に対する偏見をきれいにぬぐい去ってくれた(わたしにとっては)すばらしい映画だった。 もちろん、泡沫候補といってもいろいろあり、宗教団体系政党の泡沫候補は単なる人間のクズでしかない。しかし、個人の主張と決意だけで立ち上がり、巨大組織や政党に挑むこれらの人々は、その主義主張や政策に関係なくあっぱれだ。大ざっぱに言えば、3人とも反共思想の持ち主といえると思うが、そんなことは些末な問題にすぎない。 最も感動したのは、父親の出馬に必ずしも同調的ではないと思えるマック赤坂の息子が、野次る安倍晋三の動員支持者(統一協会とザイトクが過半に見える)たちに対して、「お前ら、壇上に上がって同じように意見を言ってみろ」と単身で叫ぶ秋葉原のシーンである。 「泡沫候補たち」のかっこよさは、この息子に具現されている。衆を頼み個人では行動できない「大衆」の弱さ醜さずるさ、その「鮮烈に醜い」姿がこの映画には記録されている。そしてそれに立ち向かうマック赤坂と息子、秘書の3人はしびれるほどかっこいい。 この3人ほどかっこいい人間は、たったひとりで国会に突入した60年安保の唐牛健太郎以外に思いつかない。 マック赤坂に限らずなぜ彼らがかっこいいかというと、完全に自立した個人の行動だからだ。野生動物のような機転と判断力、そして生命力がなくてはいけない。 残念なのは羽柴氏は肺がんで闘病しており引退も考えられること、マック赤坂が引退を表明したことだ。年齢を考えればしかたがないかもしれないが、ぜひ後継者をたててほしいものだ。もし後継者が立つなら、マック赤坂率いるスマイル党に入党したいくらいだ。 マック赤坂の櫻井秘書もいい味出している。ひ弱そうな優男が警察や公共施設の管理人たちとやり合う中でたくましく成長していく姿に打たれる。好きだ、櫻井秘書。 「維新の会」とのバトルシーンも印象に残る。橋下や松井といった人物をガードしているのは、見るからに「その筋」とおぼしき連中。しょせん、ヤクザの子はヤクザなのだ(もちろん石川さゆりのような例外はあるが、寡聞にしてほとんど知らない)。 供託金の300万は高すぎる。10万円くらいにすべきだ。そうすれば誰でも選挙に出られるようになる。立候補の自由をそこなう公職選挙法の供託金規定は憲法違反であり、したがって日本のすべての選挙など無効だ、ということも教えられる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
September 18, 2013 12:42:37 PM
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