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カテゴリ:映画
アメリカで黒人暴動が多発している。あたりまえだ。アメリカ経済にひところの勢いはない。当然、弱者にしわよせがいく。短期間でもアメリカに滞在したことがある人間は、よほど鈍感でない限り、アメリカが強烈な人種差別国家であることを知っているだろう、というよりアメリカ白人のほとんどが人種差別主義者なのを肌身で感じたことがあるはずだ。
一方、アメリカの警官はフランスの警官より銃使用に慎重だったが、ここへ来て大きく変わってきているようだ。イラク戦争後に使われなくなった武器や装備が軍隊から警察に払い下げられて武装も高度化している。武装が高度化すれば、国家の暴力装置たる警察は国民に対して居丈高になる。 この映画は、サンフランシスコ近郊の地下鉄駅で起きた白人警官による黒人男性の射殺事件(2009年)を、事実にほぼ忠実に再現したもの。実際の現場を乗客が撮影した動画が冒頭その他で流される。 2008年の大みそか。つましく暮らす黒人青年オスカー・グラントは、母の誕生日を祝ったあと仲間と年越しの花火大会に行く。地下鉄車内での乱闘騒ぎに巻き込まれた彼らはフルートベール駅で警察官に取り押さえられる。無抵抗で丸腰の彼を警官は射殺。電気銃と間違ったということで警官は無罪放免になる。 この青年の「一日」を描いたのがこの映画で、ラストには実際の抗議行動の映像も流される。彼の恋人や娘、母親や友人たちを見ることができる。 こうした「事件」をただ文字で読むのとは段違いのリアリティを感じるのが映画であり映像だが、抑制された表現で感傷に走らないのがかえって印象を強める。射殺された黒人青年のマイナス部分もきちんと描く一方で失業など社会の構造的要因に気づかせるように作られている。プロパガンダやセンセーショナリズムとは一線を画している点が優れている。 こうした事件が頻発しているのがアメリカであり、差別と暴力的抑圧は非白人のすべての人種に及んでいる。 大事なのは、警察から武器を奪い、暴動を全土化し警察の力の及ばない解放区を作り出すことだ。その場合、「イスラム国(IS)」の戦略と戦術はきわめて参考になる。 また労働組合のストライキなどと結合することも重要だ。組合員32000人のロサンゼルス統一教職員組合は、日本などとは逆に戦闘的・革命的組合員が執行部を独占するに至っている。 世界帝国には内外で凋落と社会分化の兆候が見られる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
September 6, 2014 11:39:23 AM
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