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カテゴリ:映画
タイトルからは敬遠しようと思ったが、蠍座で上映されるのでみることにした映画。原題は単に「マラソン」。
経営危機に陥った町工場のような小さな自動車修理工場。足に障害がある移民を雇っているのだが、この移民が元マラソン・ランナーで賞金稼ぎをしていた人物。5人のオヤジたちは、スポンサーを探して広告を背に走り、完走したら借金を返してもらうという計画を立てる。 日本映画なら紆余曲折のあげく完走してめでたし、というクサイ映画になるところだが、ヘンタイ国家オランダの映画ゆえ、そうはならない。五人のオヤジのだらしない日常がていねいに描かれ、放恣と紙一重のかの国の自由さがわかって楽しい。 不思議なのは、五人のオヤジがだんだんかっこよく見えてくること。アメリカ映画は演出で露骨にそういうつくりかたをするが、この映画はそうではない。メークや服装や髪型ではなく、個性的な人間性、その人間の長所がにじみ出るように前面に出てきて「人間を味わった」という気にさせてくれる。 ギャンブルや下ネタにしか興味のないオヤジは日本にも多い。というか、仕事第一でそれらにすら興味のない人間も多い。 それに比べると、オランダオヤジのなんと愛すべき存在であることか。 やはり日本人はオランダ人に比べて遺伝的に劣った民族なのだろう。 ラスト近くの、ロッテルダム・マラソンのシーンは圧巻。80万人が参加するらしいが、応援者は沿道でお茶しながら待ったりと、お国柄がわかる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
December 6, 2014 01:41:26 PM
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