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テーマ:暮らしを楽しむ(389131)
カテゴリ:すずひの本
昨日の夕方。
みんなのブログを楽しく読んで。 さあ、そろそろご飯の支度にかかろうか、と思ったその時に飛んできた1本のメール。 「重版いたしました!」 「すずひさん、5刷が決定しました!」 2019年の1月に出版させていただいた わたしの書籍「1日1捨 ミニマルな暮らしが続く理由」の 5回目の重版が決定しました! という報告のメール。 それは、ほ、本当なの (;_;)? 本を出版することは、子供の頃からの、わたしの夢でした。 叶う訳がないし、 お前にそんなことができるものか!と笑われることが恥ずかしくて、 誰にも言ったことはなかったけれど。 今もあるもの。今は手放したもの。 今も大好きな持ちもの。あの頃大好きだった持ちもの。 *************************************** およそほぼほぼ無料で読めるがゆえに、 あたたかく見守っていただけるのが「ブログ」であることに対して、 批評家みたいな上からコメントをしばしば見かけるのが本で。 いわゆる 書籍の「書評」で。 こんな風なお手紙とともに著者宛ての「見本誌」というのが、刷の毎に送っていただけるのです。 **************************************** これは一般論として、です。 とても思いのこもった温かな書評や、涙が出そうになるご感想や、 もっとこうだったらもっと良かった!という貴重なご意見をいただけることの一方で。 いったい誰目線でこんなことが言えるんだろう、と感じるような およそ書評とも呼べない酷い悪口やら誹謗中傷が、 ※ 弁護士さんによりますと「誹謗中傷」にあたる書き込みとは 1)事実無根のこと 2)執拗にプライバシーを暴露するもの 3)度を超えた批判 主にこの3つというのは、十分に「訴訟の対象」と認められるそうです。 有名な作家さんの本であっても、 インフルエンサーさんや一般人ブロガーさんの本であっても、 どなたさまの書評欄にもお見受けするのだけれど。 本を出してわかったことは、 この批判目線は「誰目線」か、といえば 「お客様目線」なのか!ということ。 お金払ったんだから、もっと面白いもの書け! みたいな、ね。 「カスタマーハラスメント」によく似た、ね。 無理もないことなのかもしれないです。 初版、重版、3刷、4刷。1冊ずつ大切に持っています。ああ、もうすぐ5冊になるね(;_;) **************************************** 本を買って読んでくださった方は お友達ではなく「お客様」で、 対価の発生するところで何かを表現するということは、 対等であったはずの尊い関係性がどこか失われてしまうのだ、ということ。 割り切らなければならない、ということ。 ブログの読者さんは「お客様」ではなくて、 わたしにとっては 大切なお友達のような存在で。 同じ「表現の世界」であっても、 本を買って読んでくださった時には、 お友達は「お客様」になってしまうんだな、ということ。 その距離感の切なさを、知った。 うまくいえないんだけれど。 そっか、このバッグは。「本を持ち歩きたくて」買ったんだった!ああ、そうだった(睨)! *************************************** わたしには昔、とても好きなブロガーさんがいてね。 大人気のブログであるのにもかかわらず、 わたしにとっては、どこか「自分だけの特別なブログ」で、 その方が いよいよご本を出版されるのだ、と知った時・・・ うれしくて、応援したくて、感動して、どうか頑張って! と思いながら、 なぜか、ちょっとだけ、さみしかったんですよね。 ここではない、どこか遠いところに行ってしまうような気がして。 自分が「友達」ではなくなって「お客さん」になってしまうような気がして。 PCの前で。 さみしかった。 わたしの文章の強みは。 強みがあるとすれば。 「対価の発生しないところで書くこと」にある、と思っています。 文章表現を伴うお仕事を、後にも先にもわたしがお受けしないのは、そのためです。 わたしが本当に思っていることを「公的」に表現するのは、とても難しい。 お金をいただいて、「暮らし」という答えのないものを表現する、ということの責任。 ************************************* 「1日1捨」を世に出させていただいたのは、もう1年と6ヶ月も前のこと。 初版から4刷りまでは、ものすごく早いスパンで、 自分でもよくわからないうちに、 全く実感の湧かないうちに次々とご報告がいただけているような感じで。 うれしいのか、オロオロしてるのか、 本当に自分のことなのかさえも、よくわからないような感覚でした。 本当にわたしのこと? みたいな。 離人感、みたいな。 4刷りのお知らせをいただいたのは、たしか去年の3月か4月頃で。 本当に、なんというありがたいこと、と心から感謝しながらも、 もう「これが最後だろう」と、正直わたしは思っていました。 読者さまも、きっとそう思ったでしょう(笑)? なぜここへきて、1年以上もの間をあけて、こんなことが・・・ 自粛生活で。 ご自分自身の暮らしを見つめなおす時間のなかで、 今だからこそ改めてこの本をお手に取ってくださった方が 多くいらっしゃった、ということでしょうか、と。 担当者さんのメールには。このようなお言葉がありました。 長く読んでいただける本、 繰り返し読んでいただける本になることがとても難しいのが「ブロガー本」であると、 わたしは正直思うのです。 だから、この5刷が本当にそうなのだとしたら。 初めて経験するツラい自粛生活の中で。 暮らしを見つめ直そう。 家にいる時間がこんなにあるなら片付けよう。 出かけられないし、多すぎる服や靴はいらないな。 家で過ごす時間をもっと楽しめるようになるには? 急な来客なんてコロナ前から何年もないぞ? 防災用品って、どんな風に揃えたらいい? そして、 本当の幸せってなんだ? そんなお気持ちになった時に。 こんな時に。いえ、こんな時だからこそ。 新しい本が、魅力的なものが日々どんどん出される中で。 1年半も前に出版されたこの本に、 今だからこそお手を伸ばしてくださった方がたくさんいてくださった、なんて。 ああ、こんなことって (;_;) ゲラのざらっとした手触りやインクの匂い。今でもはっきりと思い出せます。 あんなに眠らなかったことは、人生で初めてでした。初めての徹夜(2徹)をしました。 ************************************** あと数日で。 7月31日で、このブログは5年目に突入するのです。 「5年目」の直前にいただいた「5刷り」のお知らせは、 この場所がなければ叶わなかったのに違いありません。 ㈱KADOKAWAの販促担当者さんや、書店の皆様のお力なくして語れないのは もちろん、重々承知の上で。感謝の上で。 わたしのブログを読んでくださる「読者さん」が。 本を出したあとにも「お友達」でいてくださったみなさんが。 わたしが自由に表現できるこの場所を、 本を出版させていただいてしまった後も、 ずっと、ずっと、ずっと、 ずっと変わることなく支えてくださった、ということ。 ありがとう。 初版よりも、重版よりも。 ここへきての、まさかの「5刷」が。 わたしにこの本を、今、改めて大好きにさせてくれた。 本を見るのもツラかった時期があったのです。 もう、そんなこと、思わない。 この本を書いて。 書かせていただけて、本当に、本当に、良かった。 あの日の涙も、 書かなかった方が良かったのかという葛藤も、 5刷りのお知らせが、全て吹き飛ばしてくれた。 こんな気持ちになることができたのは、わたしの力ではありません。 みなさんのおかげです。 49年間の人生で味わったこともないような光栄な気持ちを。 この本を書かせていただけた自分を誇ろう、という気持ちを。 さて、今日は、何を「1捨」しようか。 そうだ、この本に対してずっと抱いていた「葛藤」を捨てよう。 この本からもっとも影響を受けたのは、誰よりもきっと「わたし自身」なのです。 表現することの骨頂って、こういうことなのかもしれない。 この本を書いて良かった、と。 この本を大好きだ、と。 胸をはって誇れるわたしに、今日から、なろう。 初めて経験した体がおかしくなるほどの苦しさも。 今日の、この、身にあまるほどの幸せも。 そのどちらもに。 本当に、本当に、ありがとう。 すずひ 今日もお読みくださって、ありがとう。 ↓ 今日まで、なんどもなんども ポチッとしてくださって、本当にありがとう にほんブログ村 このブログをずっと支えていてくださる読者さま、ありがとうございます。 図書館で借りて「1日1捨」を読んでくださった方々も、本当にありがとう。 名古屋市図書館の7冊の蔵書はいつも貸出中で、今もなお予約して待って下さって、嬉しいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.07.28 15:33:17
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