私のアパートの沖合い対岸には ヨットハーバーがある。
*私がこのアパートを見つけたわけではなく 不動産会社の斡旋物件に過ぎないのだが--。
しかもご丁寧に、アパートの左右(距離は少しあるが) にも 旧西宮ヨットハーバーと芦屋ヨットハーバーがある。
http://www.sinnisi-yh.co.jp/06/img/access_map.pdf
面白いもので 私が 学生時代 ヨット部にいたのを 思い出させるかのようなアパートのロケーションである。
さて このハーバー、今では 毎日の私のWalkingのコースになっている。
昨日も 往復2時間かけて 歩いた。(歩き方はPosture Walkで。)
西宮浜の沿岸を歩いていると レーザー級が2ハイ 気持ちよさそうにタックを繰り返していた。
5月の風は まさに "至福"という言葉がぴったりだった。心地良すぎる。
と思った瞬間だ、ある記憶が自分の頭をよぎった。
なんと 学生時代、4年の時の 春の関東インカレ最終戦だ。
森戸海岸沖、北9m、自分がスキッパーとして最後の第5レース、 第一上マークでスターボ群団に阻まれタックに失敗、 沈してしまった、あの瞬間が---。
あれで関東予選通過はほぼ絶望的だった。
なんていうことだ。未だに あの記憶が残っているとは--。
(前年度の学生選手権を制覇しておきながら 今年度は 関東予選も通過できなかった--。 この落差は大きい。)
こんなんで ヨット部を卒業した後も あまりヨットには近づきたくなかった。
OB会もまったく興味なし。
(ヨット部の卒業生はこんな輩が結構いるらしい。レース後遺症みたいな---)
が 考え直してみると 実は ヨットは好きなのだ。
ではレースが 合わないのであろうか---。
イヤ、どうもそうではないみたいだ。
ヨットの根本を理解していなかった、のでは---、と思った。
と言うのも、
瞬間的な記憶の蘇り後、
私は 反射的に 誰ともなく 風の 会話を始めた。
なるほどと 思った。
そのときの会話の ワンフレーズを。
私) 「ヨットの根本とは ? 」
相手) 「風だ ! 」
私) 「ナルホド」
そう先ほど "至福"と称した5月の風の 風である。
これほど 重要な 存在はない。
なのに学生時代、 私はひたすら ヨットの艇体とセールとクルーで走っていた。
それと 怒鳴り声で。
どこにも"風"の入る余地はなかった。
ヨットに高い金具をつけ、ボトムを磨き、セールは新品を付け、クルーにはあれこれ注文する。
タックの練習、ジャイブの練習、強風下の3枚張り、沈起こし、---
しかし"風"を意識して 乗ったことなど 多分、一度もない。
いや 風は意識している、 風を相談相手として乗ったことは一度もない、が正解。
これでは ヨットに上達するわけがない!!
相手がまったく見えてなかったわけだ。
*先日のブログの "相場"との対話も また然り。
よく言われるが 目に見えないもの、これが結構 Keyになっていたりする。
また書くぞ。