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カテゴリ:災害・防災
国土交通省北海道開発局は22日、十勝岳(2077メートル)の積雪期の噴火を想定した合同図上訓練を、旭川市の旭川合同庁舎で行った。2回目となる今回は、国、道警、美瑛、上富良野両町などに加え、新たに陸上自衛隊も参加し、11機関の計66人が、避難誘導の課題などを話し合った。
十勝岳は、1926年5月の噴火で、熱で解けた雪が火山灰とともに下流に押し寄せる泥流災害が発生、死者・行方不明者は144人に上った。訓練はこの経験を参考に、噴火警戒レベルが最高の「5」(避難)まで段階的に引き上げられる状況を想定した。 参加者は4班に分かれ、はじめに、机上に十勝岳周辺の地図を置いて泥流が及ぶ想定範囲をペンで記入。さらに、レベルが引き上げられた際に所属機関が取る行動と、想定される課題点を、紙に書き出しながら話し合った。 (読売新聞より) ------------------------------ 積雪期の噴火ということで、いわゆる複合災害への対応のための図上訓練。 図上訓練は地図を用いて様々なケースを想定して課題を洗い出そうというもので、特にこうした複合災害の場合は単一のハザードマップでは想定しきれないため、図上訓練による課題抽出は重要なプロセスといえる。 十勝岳では過去にも同様の例があることから、図上訓練の実施はマストでもある。 1926年と現在ではさまざまな事情が変わっていることから、当時はなかったような課題も出てくるはず。 こうした検討はもちろんのことだが、過去にあったような泥流災害のイメージを(図上訓練のプロセスや結果と併せて)住民に認識してもらうことも重要だろう。 また、同様なリスクを抱える地域は全国に複数あるはずで、検討内容は関係機関や住民ばかりでなく、他の地域とも共有できればなおいい。 まずは訓練の具体的なプロセスや検討された内容や使用された地図などが公開されることが第一歩になるだろうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016.01.24 01:34:00
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