3S4 ロフチン ヘッドフォンアンプ ハイグレード版の電気的特性
先ずは、オーバーオールのNFB無しで特性を測ってみました。ダミーロードは30Ω 5Wの無誘導抵抗器を接続し、合成負荷は10Ωです。残留ノイズ(A補正あり):8μVf特:15~65kHz(-3dB,10mW)歪率(1mW):0.64%,100Hz :0.11%,1kHz :0.05%,10kHz歪率(25mW):3.79%,100Hz :0.73%,1kHz :0.56%,10kHzクロストーク:58.2dB,25mW 100Hz :71.6dB,25mW 1kHz :82.4dB,25mW 10kHz利得:3.33倍このパソコンにエクセルが入ってないので、数字データだけで失礼します。f特は、予想以上にワイドレンジでした。65kHzまで伸びているのなら、負帰還は軽めの3dBでも良さそうです。100Hzの歪率が悪いですね。2次負荷8ΩのOPTに、10Ω繋げているからかもしれません。それか、まだまだ私の設計がヘボなのか?通常での使用は1mWも出ない領域で使用しているので、及第点かな。クロストークは半導体式シャント使ったので、これくらいは普通でしょう。またもや100Hzの成績がイマイチで、60dBは行かなかったです。出力段を同じシャントから電源供給したのが原因でしょう。10kHzの成績が良いのは、左右chのドライバー段に0.3Hのチョークでデカップリングしたから??それとも電源のパスコンにフィルムをパラったから?シャントレギュレータの高域でのインピーダンスが、低いのかもしれません。利得はやや高いので、NFBで2倍前後に整えるつもりです。3dBの負帰還で仕上がり利得は2.3倍ほどですが、次はこのゲインで試聴と測定をしてみます。2.3倍、ちょっとゲインが多いな・・。残留ノイズは、私のヘッドフォンアンプとしてはいつも通りで、ハムは聞こえません。10kHz 0.8Vp-pの矩形波応答です。マイナーループで6dBほどのPG帰還を掛けているのですが、この帰還方法はアバレも出ずに素直な応答ですね。10kHzでここまで綺麗なのは、滅多に遭遇しませんよ。ドライバー段には出来るだけ電流を流し、歪が大きくならない程度に負荷抵抗値を下げたので、ミラー効果が少ないのでしょうね。低い方も伸びているのは、やはりロフチン回路だからでしょう。何度も恐縮です、今回のヘッドフォンアンプ↓無帰還で低歪に仕上げるとしたら、ドライバー段を差動回路にするのが有効です。歪はいちだんと減るでしょう。共通ドレインの定電流回路とマイナス電源が必要となるので、かなり複雑になりますが。追試してみたい回路です。