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2013.03.29
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カテゴリ:歴史
<職人かたぎ>
文明開化時の職人かたぎを「士農工商/仕事と暮らし」という本に見てみましょう。
とにかく、日本は世界でもまれに見るほど職人が評価された国だったようです。

職人


【士農工商/仕事と暮らし:太陽コレクション】
表紙

ムック、平凡社、1979年刊

<内容紹介より>
古書なので、ネットにデータなし
目次目次

<読む前の大使寸評>
ゼロサム志向の米中に押されて、やや形勢が良くないけど・・・
日本人の気質をもっとよく表しているのが、職人気質だと思うのです。
江戸期、明治期の職人について、見てみましょう。


この本の巻頭にあるお話です。

<職人の心:奈良本辰也>p6
 だいたいにおいて11,2歳が徒弟奉公の始まりであるが、最初からその業種の仕事につくということは極めて稀である。子守りをさせられたり、掃除に使われたり、主人の道具をかつがされたりで、その第一歩が始まる。
 そうしているうちに、主人の眼にかなうと、さていよいよその業の手伝いとなり、技術の方も教えられる。一人前になるには10年が必要とされていた。一人前になったところで、さらに1ヵ年の御礼奉公をする。
 主人は、こうして一人前に育てた職人に道具の一式を買い与えて、彼らを実社会に送り出すのである。11,2歳から10年、そしてさらに1年と言えば、22,3歳で職人は一人前になることができるのだった。
 ここに面白い話がある。高村光雲が弟子入りしたときのことだ。江戸の下町に生まれた光雲は幼名を光蔵と言ったが、初めは大工になるつもりだった。当時、大工は職人の王と言われたものである。
 ところが、いよいよその大工の棟梁のところへ出かけることが決まっていた前日に、近所の床屋から仏師のところへ弟子入りしないかと誘われる。そして連れていかれたのが、高村東雲という立派な腕のある仏師だった。
 光蔵はまず師匠から簡単な口頭試問をうける。まず聞かれたのが人物の彫物で、
「これを知っているか」
と問われる。ひげをはやして剣を握っているので、
「関羽でしょう」
と答えると、次に、
「お前は手習いをしたか」
と問われる。「否」と答えると、
「そうか、手習いはしなくともよい。字は要らない。職人はそれで好い」
と、師匠はいう。次は、
「算盤は習ったか」
と問われる。「否」と答えると、
「算盤も要らぬぞ、職人が銭勘定をするようじゃ駄目だ。彫刻師としてえらくなれば、字でも算盤でもできる人を使うこともできる。唯、一生懸命に彫物を勉強せい」
と言って、それが入門の許可となった。後で聞くと、師匠は彼が入口に立ったときからその動作をみていたのだ。光蔵が下駄を揃えて上がってきたので、この子なら自分のところで修業が続けられると思ったという。
 字も算盤も要らぬという言葉に、江戸時代からの職人の心をみることができよう。 



<職人の世界:奈良本辰也>p17~19
 「工は緒職人なり」という言葉は、江戸時代の通念であった。西川如見の『町人嚢』という本にも、士・農・工・商の四民を説明して「士は…諸国之内の緒侍なり、農は耕作人なり、今は是を百姓と号す。工は緒職人なり、商は商売人なり」というように記している。

(中略)
 近世、城下町が営まれるに及んで、多くの職人たちは城下町に居住することを要求された。そして、それらは一つの集団となって街並を作ったものである。今日でも、多くの城下町には、その職人名の街がある。
 金沢には加賀百万石の城下だったが、大工町・鍛治町・大鋸町・紺屋町・桶町・白銀町・象嵌町・石伐町などの名が残り、津軽四万七千石の城下弘前には、桶屋町・銅屋町・鞘師町・鉄砲町・紺屋町などの名が残る。
 ついでに言うと、伊予の松山十五万石の城下には、鍛治屋町・畳屋町・紺屋町・細物町・樽屋町・檜物屋町等々の町名があった。職人の名称を言えば、塗師もあれば筆師もある。石細工もあれば、鎧師もある。それらのすべてを町の名があらわしていたとは言えないであろう。
(中略)
 そこでいま、この松山城下において、どのくらいの職人が家を構えていたかを見よう。これは天明四(1784)年2月のものであるが、そのなかに鍛治屋以下50種類を越える職人の住居兼仕事場がある。その主なものを列挙してみると。
 鍛治屋 67軒   大工 180軒
 屋根屋 18軒   左官 7軒
 樽屋  74軒   指物師 10軒
 塗師  28軒   畳屋 32軒
 紺屋  81軒   檜物屋 10軒
 傘屋  36軒   筆師 11軒
 鞘師   9軒   表具師 7軒
 紙漉  14軒   指物屋 10軒
 木挽  26軒   小細工人 6軒
 等々。
となっている。職人たちは、そこで家内労働をしていたわけだ。この職人たちにも、百姓と同じように肝煎役がいた。すなわち、庄屋にあたるようなものである。


現代の職人かたぎについては、「職人File」によく表れています。

職人Fileより
<What's 日本の仕事?>
このサイトは、日本の若手職人たちを中心に紹介するサイトです。日本には素晴らしい仕事がたくさんあります。世界に秀でた素晴らしい技術を繊細な感性と手業で受け継いで、日本は数々の美しい生活文化を育んできました。
しかし今、生活の近代化、西欧化により、日本の伝統的な生活習慣が失われつつあります。ごく普通に生活のまわりに存在した高レベルの技術が失われつつあります。

世界の大工が舌を巻くという、日本の大工や家を造る職人たちの手業、器や家具、道具、衣類や生活雑貨を作る職人たちの手業、また、安全で美味しい農作物を育て分かち合う仕組み‥‥‥

このサイトは、素晴らしい日本の仕事の「継承」を応援するサイトです。たまたま「息子が継がない」という理由でソフトが継承されず、あるいはハードが継承されずに「途切れてなくなってしまう」仕事が近年多いことは、とてももったいないと思います。何十年も何百年も継承されてきたものでも、いったん途切れてしまうと、二度ともとへは戻せないものが多々あります。


なお、今では衰退してしまったタタラ製鉄なんですが・・・
森林を大量消費した産業としても、職人に課した過酷な労働としても、樹木フェチの大使にとっては興味深いのです。

<出雲タタラ:吉増剛造>p58~59
 安来市の、というより安来市を支える日立金属の「和鋼記念館」でいかにも技術者らしい雰囲気を漂わせて手際よく説明してくれる、館長の住田勇さんの話を聞いていても、あるいは安来から山道を走り、島根県仁田郡横田町の鳥上木炭銑工場(日本刀製作に不可欠な玉鋼をつくるタタラ技術保存のため、ここに炉が復元された)で、社長の並河孝義さんや、
 村下(ムラゲ)
という「タタラ吹き」の宰配をする技師長とでも呼んだらよいのか、もうこの方しか残っていないという。村下の安田由蔵さん(75歳)の、たたら製鉄作業の苦労話やそのプロセスを聞いていても、誰でもそうだとおもう、眼の裏に浮かぶのは激しく燃えさかる火、その情景なのだ。
 砂鉄七里に炭三里(運送のためにはこのくらいの範囲が望ましいという意味)
 タタラ吹きには山全体を焼くほど木炭がいる。一代に約一町歩分の木炭だという。安部村下や社長さんの話を聞きつつ、あるいは和鋼記念館の住田さんの話を聞きつつ、サンプルとしてガラスケースのなかに並べられた木炭の美しさに息をのむ。その色、質感、見事な、化石のような。
 サクラ
 クリ
 ナラ
 アカマツ
 エゾマツ
 エゴノキ
 ツガ
 サルスベリ…
 高殿(と書いてこれもタタラと呼ぶ)のなかに入ると、炉のある土間をかこんで「村下座」「炭座」というふうに部屋割りというか場所割りがある。その「村下座」の一角に掘炬燵をきったあとがある。大変な高熱のなかの作業だろうに変だなとおもった。村下さんに聞くと、返事は「えぇ、まぁ…」と微苦笑に近いものだった。

(中略)
 タタラの語源についていろいろの説がある。
 蹈鞴(足で踏んで空気を送る大きなふいご)から来たともあるいは「立テル」、お風呂を「立テル」ように構築するということから変化したともいわれる。

 わが国には至る処に砂鉄鉱が「たたら吹き」により、古くから製鉄し、加工したものと考えます。タタラとは野ダタラ(露天製鉄)の頃は精錬炉をいい、中世に、屋内精錬に移行すると、建物をタタラ(高殿)といい、つぎに付属設備を含めたものをタタラまたはタタラ場と呼ぶようになった。タタラとはタタール人(ダッタン人)の技法が中央アジアから朝鮮半島を経て日本に伝わったともいわれ、また古来日本でフイゴをタタラといっていたが、のちに製鉄炉を表すようになったともいわれる。
(鳥上木炭銑工場および和鋼記念館のパンフレットより)



【西粟倉村のおばあちゃん紹介!】タタラ製鉄の集落で生まれたツギノさんより
 ツギノさんは89歳、大正生まれ。一般にタタラ製鉄の最盛期は江戸時代と言われていますが、西粟倉村では明治初期までタタラが行われていたようです。いずれにせよツギノさんが生まれた時代にはタタラ製鉄は衰退しつつあり、そろそろタタラ自体の存在が無くなりつつあった時代であったと考えられます。
ツギノさん

―ツギノさんの思い出話を聞きにきました。よろしくお願いします。
7歳の冬に、西粟倉村の最上流部にある鉄山から、下流の集落に降りて来たんよ。本当は冬が終わったら鉄山に帰ろうと思ってたのに、春になってお父さんが鉄山に家を見にいったら、雪の重さで家が倒れていて鉄山に戻れなくなったから、そのまま山を降りて暮らすことになったの。

(1日の文字数制限で以下省略しましたが、全文は職人かたぎに入れておきます)







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Last updated  2013.03.30 04:54:10
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