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カテゴリ:「計算の工夫」シリーズ
こんにちは、坂本です。
前回までかけ算の工夫として 2つの計算方法を紹介しました。 ・3秒かけ算 https://plaza.rakuten.co.jp/kikuji/diary/201709070001/ ・分離かけ算 https://plaza.rakuten.co.jp/kikuji/diary/201709200000/ 今日は、ここからさらに一歩進めて、 2乗計算だけでなく、すべてのかけ算にも利用できる 驚きの計算ワザを紹介します。 名付けて「賢くなるかけ算」。 今回は、頭のなかで計算を行うと、 自然と頭が良くなる計算方法です。 速算というよりも、思考力が強化される トレーニングとなります。 数の不思議にも気づき、 集中力、記憶力もアップしていきます。 ぜひプリントアウトをしてご覧下さい。 ■計算の工夫(かけ算編3「賢くなるかけ算」) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 本日のテーマ、 「賢くなるかけ算」を紹介していきます。 じつはこれ、前回紹介した「分離かけ算」とほぼ同じやり方です。 ほぼ同じなのですが、ある操作をするだけで、 「すべてのかけ算」に使用できます。 これまで紹介してきた方法をまとめると 次のような関係になります。 ┏━ 賢くなるかけ算 ━━┓ ← すべてのかけ算に使える ┃ ┏━ 分離かけ算 ━┓ ┃ ← 2乗計算のみ使える ┃ ┃ 3秒かけ算 ┃ ┃ ← 一の位が5同士の2乗計算 ┃ ┗━━━━━━━━┛ ┃ ┗━━━━━━━━━━━━┛ では、「賢くなるかけ算」のやり方を紹介していきます。 ほとんど「分離かけ算」と同じ方法で計算できます。 ・キリの良い数まで2数を離して ・離した回数の2乗をたす(ここが少しだけ違います) 24×28 を例に解説していきましょう。 24×28 =22×30+2×6 ← この「6」の部分が違う =660+12 =672 今までの手順だと、 2回離したので最後に2×2を足していましたね。 ですが、この応用ワザでは、 離した回数 ×(離した回数+もともとの2数の差) を加えます。 上記の計算、24×28は、 もともとの2数の差は、28-24=4 です。 なので、最後に2×2ではなく、 2×(2+4)、つまり2×6を加えることになります。 この1つの操作変更だけで、 どんなかけ算でも正しい答えが導き出せるのです! じつはこれ、いろいろ計算していたら たまたま見つけた法則です^^ (書籍でも見かけない方法です) とってもオモシロイ法則だと思いませんか? ではもう1つ。 別の計算でもやってみましょう。 26×27 という計算であれば、 26×27 =23×30+3×4 =690+12 =702 となります。 32×35 という計算であれば、 32×35 =30×37+2×5 =1110+10 =1120 です。 ちなみに、前回の2乗計算(分離かけ算)は、 2数の差がない、0なので、 35×35 =30×40+5×(5+0) =1225 とすることができます(一応、念のため)。 ・・・いかがでしょうか? どうして、こんな方法で正しい答えが出るのか。 じつはこの計算方法、 面積図を使うとこの式が成り立つ理由がわかります。 中学受験で面積図を勉強した人はぜひ図を書いて 確認してみてね! ここで、1つ注意点。 確かに、この方法はどんなかけ算にも使えますが、 24×57のように、あまり2数が離れすぎると、 24×57 =21×60+3×36 というように、最後のかけ算の数値が大きくなるので、 計算が複雑になってしまうという弱点があります。 (でも、カンペキでないところがまた人間らしくて、 なんとも好きです私は。憎めないヤツ) ですので、この方法は、 かけ算をする2数があまり離れていない場合に 役立つ方法といえます。 よろしいでしょうか。 では、早速練習してみましょう! できるだけ暗算でチャレンジしてみてください。 ○練習 賢くなるかけ算 16×18= 21×23= 24×28= 27×29= 32×33= 33×39= (答えは電卓で確認してください) いかがですか。 この計算は結構アタマを使うと思いませんか? 「あたまを使う=賢くなる」、 だから「賢くなるかけ算」です。 ■「賢くなるかけ算」でも速算できる場合がある! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 最後に、おまけです。 (おまけですが、結構重要) ここまでがんばってついてきてくれた あなたにお得な計算方法をお教えします。 弱点はあるが個性的な「賢くなるかけ算」。 コイツを利用すると、 瞬間的に計算できるものが実はあるのです。 では、23×27を例に考えていきましょう。 23×27 =20×30+3×7 =621 どうでしょう! 何か気づいた人はいましたか? ・ ・ ・ はい!気づいた人は天才です。 実は、23×27 のように、十の位が同じで、 一の位がたして10になるかけ算の場合、 最後のたし算部分(+3×7)が 「偶然にも」もともとの一の位同士のかけ算になるのです! たとえば、21×29なら下のようになります。 21×29 =20×30+1×9 =600+9 ← 位に注意 =609 つまり、この十の位が同じで、 一の位がたして10になるかけ算に限り、 一瞬で計算ができるというわけ。 どんなケースかというと、 21×29、22×28、23×27、24×26、 31×39、32×38、33×37、34×36、 41×49、42×48、43×47、44×46、 ・ ・ ・ といった計算の場合です。 (かけ算なので、前後の数を入れかえてもOK) ちなみに、初回に紹介した「3秒かけ算」も じつは、25×25、35×35・・・というように、 十の位が同じで、一の位がたして10だから この法則とも合致します。 計算方法も同じになります。 こちらも強力な方法ですね。 強力な計算方法を見つけたら、 どうしたらよかったでしょうか? そうです、応用です。 たとえば、 23×28 というように、 一の位が、たして10にならない場合でも、 次のように工夫をして計算することができます。 23×28 =23×27+23 と変形して、 (23をかける回数を減らしているので たし算で補っている) =621+23 =644 と計算することができます。 他にも、 32×39 =32×38+32 =1216+32 =1248 短時間で、鮮やかに計算できますね。 それでは、この速算ワザと その応用技も少し練習してみましょう。 ○練習2○ 24×26= 41×49= 38×32= 85×85= 77×73= 22×29= 24×27 (答えは計算機で確認してね) 説明は以上となります。 少し難しかったと思いますが、 プリントアウトをしてじっくり読めば わかるはずです。 ぜひ、時間をとってゆっくり読んで、 問題を解いて、計算の不思議を体感してみて下さい。 坂本 七郎 追記: 「賢くなるかけ算」について以下の質問をいただきました。 --読者からの質問--- 賢くなるかけ算はすべての掛け算に使えるとのことでしたが たとえば 72×32=2304 キリの良い数まで2数を離して 離した回数 ×(離した回数+もともとの2数の差)を加える を適用する場合、2通りありますが、 以下のように結果があいません。 74×30+2×(2+40)=2304 70×34+2×(2+40)=2464 どのように理解したらよろしいのしょうか。 ----- <以下、坂本の回答です> こんにちは、坂本です。 メールありがとうございます。 72×32=2304 (1)74×30+2×(2+40)=2304 (2)70×34+2×(2+40)=2464 この計算の正しい答えは2304ですが、 (2)は2数を「近づけている」ので答えが異なります。 賢くなるかけ算は、分離かけ算で説明したように、 「2数を離した場合」になります。 ですので、できれば、左側に小さい数を 右側に大きい数を書いておくと間違いが防げます。 72×32 = 32×72 = 30×74+2×(2+40) = 2304 私も一度ここであれっと思ったことがありましたが、 上記が原因だと分かりました。 ここは注意が必要な部分です。 よろしくお願いいたします。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発 行 ドリームエデュケーション 坂本七郎 ホームページ http://www.dreameducation.co.jp ■オンライン家庭教師「まなぶてらす」 受験対策、テスト対策から将棋、そろばん、プログラミングまで。 無料体験レッスン受付中! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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2017/10/19 11:33:46 AM
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