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テーマ:バラがすき!(30751)
カテゴリ:***** 自然 *****
クレオパトラはアントニウスを迎えます。
広間に厚さ1mもの薔薇を敷き詰めて。 愛と共に、薔薇は人の歴史を飾ります。 ここはロシア。 レーニングラードから、19マイル離れた帝室領まで、今日もひとりの歩哨が巡回します。 彼はその巡回の意味を知りません。 その巡回は、もう一世紀も続いていました。 それは一世紀前、ロシアの女帝エカテリーナ。 彼女は庭園の一箇所を見張るように命令します。 それはその場所に、小さな薔薇が芽を出したから。 薔薇はやがて花開き、エカテリーナの部屋に飾られます。 しかし歩哨の巡回は続きます。 巡回の命令は続いていたから。 極寒の地を歩哨は歩きます。薔薇の木はもう枯れたけど。 雪の日も歩哨は歩きます。初めの歩哨はもういないけど。 雪の日も歩哨は歩きます。薔薇の霊を守るため。 歩哨はごく最近まで、その巡回を続けていました。 それは優しい気持ちが残されたロシアの実話。 ここはフランス。 将軍ラ・オーシュは、囚人に薔薇を与えました。 最後のいたわりに、感謝した囚人は叫びます。 市民ラ・オーシュ、わたしたちはあなたの薔薇と共に旅立ちます。 断頭台に向かうすべての女性の胸に、そして男性の唇には薔薇がありました。 街の人々は、驚きの目でその薔薇を見ます。 なぜなら、薔薇はこれから流れる血のように赤いか、 正義と自由、あるいは死のごとく、透き通るように白かったから。 薔薇は静かに見守ります。 人々の愛と優しさと、そして死の、限りない連鎖を。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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