|
テーマ:夢を叶える人になる(1190)
カテゴリ:***** 伝記 *****
法隆寺。多くの人が五重塔や金堂を訪れる。
そのなか、私は夢殿のある法隆寺東院に佇んでいました。 法隆寺東院。 そこはかつての斑鳩宮の跡。 山背大兄王の想いの残る場所。 厩戸皇子、つまり聖徳太子の子である山背大兄王。 人気絶頂で、度重なる皇位継承の機会がありながら、天皇とならなかった王。 643年、蘇我入鹿は、皇位継承の邪魔となる山背大兄王を襲撃します。 父、厩戸王には、遺言がありました。 「諸々の悪をなさず、善を行え」 この遺言を守り、山背大兄王は決意します。 「もし入鹿と戦えば、私は勝つだろう。 しかし、私ひとりのために、多くの百姓が命を落とすことになる。 それならば、我が身を入鹿にささげよう。」 戦闘放棄した山背大兄王。 彼は一族23名全員とともに、集団自殺して果てます。 その最期の場所が、斑鳩宮。法隆寺東院。 今日、法隆寺は、山背大兄王が望んだ平穏に満ちています。 東院の回廊を吹く清々しい風は、静かに秋の訪れを報せます。 今から1300年以上前、 法隆寺には、平和を願うひとりの王が生きていたのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[***** 伝記 *****] カテゴリの最新記事
|