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カテゴリ:***** 伝記 *****
切り裂かれ、あふれ出た鮮血は止まることを知らない。
大穴を穿たれ、容赦なく打ち砕かれ、激しい力に引き裂かれる。 激しい衝撃と振動に翻弄されつつ、ただ血の味を感じていた・・・。 と、いうわけで、昨日、おやしらずを抜歯しました。 中学生の頃に右下のおやしらずを抜きつつも、左下のおやしらずは放置していましたので。 ご存知の方も多いと思いますが、下側のおやしらずは、抜歯が大変です。 私の下のおやしらずも横向きに生えていましたので、簡単には抜けません。 横向きのおやしらずの抜歯は、外科手術ですので、口腔外科で抜歯します。 抜歯の手順をご紹介しましょう。 麻酔後に、まず歯の側面からドリルで削り、歯を2つに割ります。 口の中で大きな歯を割るために、恐ろしい音が頭に響きます。 次に歯の根元の歯肉を切開します。 そして残った歯の根元部分を除去します。 最後に、縫合して終了です。 今回の抜歯は、思ったより簡単でした。 麻酔が良く効いていたためでしょう。 ただ「歯が引っかかる時はあごの骨を削る」と言われた時は、帰りたくなりましたが。 思えば中学生の頃の抜歯で苦労したのは、年齢の関係から、多くの麻酔を使えなかったためでしょう。 ほとんど麻酔が効かない状態で、1時間以上に渡って歯を砕かれる痛みがトラウマとなって、今まで残りのおやしらずを抜けないでいました。 麻酔は偉大です。 食事には不自由していますが、腫れもひどくはなく、1週間後に抜歯をすれば終わりです。 痛みはありませんが、鎮痛剤は飲んでいます。 * ところで、先日、ルイ14世の日記を書いた理由をご説明しましょう。 ルイ14世は、すべての歯を抜いていたことで有名です。 それは主治医ダガンが、歯は万病の元と主張したことにあります。 12回に及ぶ手術で、ルイ14生は、健康なすべての歯を抜きました。 その際に、下あごを割られ、上あごにも鼻に抜ける穴が残ったと言われます。 しかもこの手術を、麻酔なしで行い、消毒は焼け火箸で歯肉を焼いたと言うことです。 王様でありながら、これでは酷い拷問です。 さらに抜歯により、ルイ14世は流動食しか食べられず、絶えず下痢気味だったと言われます。 医学や麻酔の進歩した、現代に生まれた私たちは幸せです。 17世紀の王様になることよりも。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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