カテゴリ:こんな事もあった
2004 11/16(火)
先月から引っ張っていた歯科も「ようやく今日で卒業」と言いながらshinは外出。 お天気もまあまあなのでそのままフィットネスへ行くと言う。 退院から一年が経ったが、漸く一日に2~3つの予定をこなせる体力・気力・判断力がついてきたかな…と思える。 でもこれも一定ではなく(体力的に落ち込む事は少ないが)判断力や記憶の面では「上出来」から「う~ん、あと一歩」のレベルまである。 やはり脳血管障害の後遺症として頭の中の「晴れ具合」は日によって差があるらしく、曇っている時はいろんな力も鈍るようだ。 でも朝からどんな状態かは私も分からず、shinと話をしたり 結果としてついてきた事を考え合わせながら「ああ今日は曇りだったのね」と後から辻褄が合うことも多い。 気象庁の天気予報のようにshinの頭の中のお天気も、朝から予報が出たらいいのにな。おでこの色から分かるとか…ね。 2003 11/16(月) *自宅復帰22日目* 次回のリハビリ教室に備えて地区センターまで歩いてみました。 コースもいろいろ取れるのですが、一番歩道が確保されているルートを歩いてみました。 思ったより時間もかからずつく事が出来ました。 shinは地区センターは初めてだったので、中の様子もチェックです。 試合で東京の北部の方まで行く長女を朝早く送り出して、そのまま私達も出てきたので「まだこんな時間」って感じです。 駅でコーヒーを飲んでいるうちに、あんまりお天気がいいのでこのまま出かけてみようという事になりました。 フラリと乗った電車は「逗子行き」だったので北鎌倉まで乗りました。 どこといってあてもなかったのですが、まず駅から近い円覚寺を見学しました。 山門を入るとなだらかな斜面に建物が点在しています。 「階段と坂道ばっかりだけど、大丈夫?」とshinに尋ねました。 「行ける所まで行ってみよう」とshinはノンキに答えます。 ちょっと大袈裟ですが、道のりの大変さが予測出来ないのかそれとも自分の能力と相談できているのか・・・判断がつきませんでした。 まぁ、それでも無理と分かった所から引き返せばよいのですからボチボチ上がって行くことにしました。 お掃除が間に合わないのか色づいた落ち葉が階段やスロープに敷き詰められています。 元気な時は美しいと見える光景も、湿った落ち葉の滑りやすさが気になります。 でも心配は要らなかったようです。 shinは上りも下りも結構しっかりした足取りでした。 小1時間かけて見学できました。 鎌倉はいつ行ってもどこへ行っても人が多いのですが、今日も例外ではなくすごい人出です。 私達のように見学だけでなく、スケッチをする人や三脚を立てて写真を撮る人など夫々の楽しみ方をしています。 「あぁこれが普通の生活なんだなぁ」と思いました。 お昼近くになったので「もう帰ろうか」とshinに聞くと「建長寺も見ようよ」と言います。 大丈夫かな…と思いましたが、ゆっくり建長寺まであるいてみました。 円覚寺と対照的に建長寺はまず大きな駐車場があり、大型バスもたくさん停まっていました。 「なぁ~んか世俗的だね」と私が言うと「鎌倉そのものが既に世俗だよ」とshinが答えます。それもそうか。 山門を入ると奥のほうまで平らに開けた敷地がとても明るく輝いて見えます。 「どうです、立派に作りましたよ」って感じでしょうか。 建物の中も見学できたので入ってみました。 本堂の回廊の裏側から見えるお庭と池が広々と気持ちよく作ってあります。 通る人の邪魔にならないように座り込んで景色を眺めている人も多く、私もしばらくじっとしていました。 久々に見る開放感がある気持ちの良い景色です。 はぁ~~~っと大きく深呼吸をしてしまいました。 古い建物をそのままの形で活かしている円覚寺と新しい物古い物をミックスしている建長寺は本当に対照的でしたが、どちらも秋の日のいい思い出になりました。 まだ寝ていた次女には黙って外出してしまったので、取り残された寂しがり屋の次女からはず~っとメールが届きました。 秋日和の鎌倉を携帯片手に歩いていたのは…私です。 フラリと出かけた小さな旅でしたが、shinの歩きもしっかりしてきた事も分かり、何だかいい気分の一日でした。 たまにはこんな過し方もわるくありません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2004.11.17 11:04:45
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