鉄道車両のみならず、バスにも緊急時にドアが手動で開けることができる「非常用ドアコック」と呼ばれるレバーがあります。当たり前ですがあくまで「非常用」なので、非常時以外に使うと罰せられます。でも、いつだったか、降りるはずの駅を通り過ごしてしまったのでこのコックを開けて降りようとしたヤツがいましたよね。
さて、この表記にご注目下さい。下の方にあります。
もし線路に降りるときは 特にほかの汽車や電車にも ご注意ください
普通に読めばなんてことはないんだけど、よくよく見れば「おや?」っていうところがあります。
そう、『汽車』です。汽車って、煙もくもくの蒸気機関車(SL)を真っ先に思い浮かぶかもしれませんが、SL牽引の旅客列車は1975年に終了しているのに、なぜ・・・?
SLが牽引する列車のみならず電気機関車やディーゼル機関車が客車を引っ張るのも『汽車』、あるいは電車でないものは全てひっくるめて『汽車』と言っているのかもしれませんね。
ちなみに、中国語では自動車を表すそうですね。
この写真は今年3月に埼玉の鉄道博物館へ行った時に、展示されていたクモハ455-1に取り付けられていたものです。国鉄当時の車両はSLが引退してもこのプレートがついていました。その後現在では、「・・・特に他の列車や電車・・・」のように「汽車」の部分が変更になっています。
また、新しい車両では、写真と全く同じ表示ではなく、改良されものが付けられています。
普段はおそらく気がつかないものだし、ましてやその表記なんてご存じないとは思いますが、かなりマニアックなものとして紹介させていただきました。