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2004/09/02
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カテゴリ:メキシコ産
7月25日の雑記で、
とあるお店の片隅で見つけたゴツい見てくれのアメシストを買って以来、
アメシストを買っていない……と書いたのですが、
何を思ったかこのところ、個人的にアメシストブームがやってきました。

今になって考えてみると、アメシストは、ブラジルやウルグアイ産のものによくみかける
つくつくとした短柱状のが多くて、
いまいち心惹かれる形のものに出会えなかったからではないか……と思えてきました。

なぜならば、最近になってやってきたアメシストたちが、
そろいもそろって
スタンダードな「つくつくスタイル」ではなかったからです。

アメシストといえば、柱面のほとんどないものが一般的です。
これを「β(ベータ)クォーツ」などと呼んでいることがありますが、
ベータ・クォーツは高温の環境下で形成された「高温水晶」のことなので、
柱面がないという理由のみで「ベータ・クォーツ」と呼ぶのは正しくありません。

ちなみに高温水晶は、錐面のみが上下にくっついた
ダルネゴルスクのソロバン形水晶のような形だと紹介されていますが、
ダルネゴルスクのこの水晶は高温水晶ではないですし、
高温水晶でも柱面が存在するものもあるそうです。

では、なぜアメシストに柱面がないものが多いかというと、
確たる理由ははっきりしていないそうです。
鉄が不純物として含まれているせいではないかと言われますが……。

ともかく、私の中にはアメシストと言えば柱面のない
つくつくスタイル、というイメージがあって、
普通の水晶のように柱面のあるアメシストは、
それだけで十分「へんてこりん水晶」なのです。

ですから、目の前にその水晶があったら。
しかも安かったら!

そりゃもう、買うしかないでしょう!(笑)

……というわけでやってきた、スタイリッシュで美人な
「へんてこりん水晶」がコレ。



メキシコのガレロ州産の柱状アメシストです。

メキシコと言えば、「世界一美しい」と言われる
ベラクルス州の柱状アメシストが有名ですが、
これはガレロ産。

地図で言うと、メキシコはちょうど
南北アメリカをつなぐ細い部分に位置しますが、
ベラクスル州がメキシコ湾側なのに対し、ガレロは太平洋側になります。
(とっさに出てこなかったので調べました)

ベラクルス産のアメシストは柱状のアメシストとしても名高く、
私はてっきりこれもそうだと思っていたのですが、
お店の人に聞いたらガレロ産だということでした。
(スピリチュアル系のお店だったのですが、
無理を言って手書きのラベルを付けていただきました)

柱状になっているだけでもアメシストとしては
十分へんてこりんなのですが、
ガレロ産の水晶は、
普通のアメシストが、根本は白く先端に行くに従って
色が濃くなることが多いのに対し、
反対に根本の方が色が濃く、先端は透明になっています。

しかもこの色!
ベラクルス産が淡目のはかなげな色合いであるのに対し、
ガレロ産は、何とも豊かであでやかな色彩です。

写真には2つの石が写してあります。
単結晶とクラスター、どうしてもひとつに絞りきれなくて、
2つ買っちゃったんですよね。(わはは)

さて、これまでの私であれば、
「きれいだねー」「これがガレロ産なんだよね」
「柱状って珍しいよね」で終わっていたのですが、
せっかくこのコーナーに登場させたのですから、
もうちょっとつついてみたいと思います。

繰り返しますが、アメシストと言えば柱面がないものというイメージです。
ですが、ここに立派にきれいな柱状アメシストがあります。
柱状ではあるものの、どちらかというとクリアー水晶の中に
ファントム状にアメシストやスモーキーが入っている感のある
ナミビアのブランドバーグ産アメシストは、
そういう発色だから(クリアーの部分がが多いから)
柱状もありえるのだと思っていました。

しかし、ガレロ産は立派にアメシストで立派に柱状です。
それに、考えてみれば日本にも雨塚など、美しい柱状アメシストが産出します。

本当にアメシストは、鉄のせいで柱面が発達しないのでしょうか?


まず、各地のアメシストを短柱状と長柱状に分けてみます。
くわしく見ればひとつの国でいろいろなアメシストが出ているかもしれませんが、
全体的な傾向(独断ですが)で見ていきます。
「柱状は珍しいはず」ということで、柱状優先になるかと思います。
あくまでも私の知っている範囲になりますが……

●短柱状
 ・ブラジル
 ・ウルグアイ
 ・カナダ
 ・マダガスカル
 ・ズールー(南アフリカの東の方)
 ・インド(アメシスト入りのエレスチャル)
 (・ボリビア(アメトリンの産地)

●長柱状
 ・メキシコ
 ・ナミビア
 ・日本
 ・中国
 (・コロンビア)

●保留
 ・ロシア
 ・カザフスタン
 (・モロッコ(見たことがない))

( )内は実物および、結晶を見たことがないものです。

こうしてみると長柱状アメシストもけっこう出てると思われるかもしれませんが、
なんといってもブラジルが最大の産地。ケタが違います。

で、ブラジルにおけるアメシストの産地は、
沿岸部に集中しているという資料を見つけました。

おや?

ブラジルの沿岸と言えば、
パンゲア大陸分裂の時の
スーパーホットプルームが
到達していなかったっけか?
こちらのサイトを参照。

またもやプルームテクトニクスです。
面倒なので、以下スーパーホットプルーム由来と思われる産地の水晶を
「ホット系」
同じくスーパーコールドプルーム由来を
「コールド系」とします。
しかも、メキシコはロッキー山脈、アンデス山脈に連なる、
つまりはどちらかと言えば「コールド系」の産地。

これって偶然?
……またもやこのセリフを言ってしまいました。


※昨日は未完のままリタイアしてしまいました。
この続きは9月3日の日記へ!
ごめんなさ~い!









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Last updated  2005/01/11 09:17:32 AM
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