カテゴリ:南アメリカ産
雲母なんてさー、もろいし、剥がれるし、 なんだか取り扱い注意で、いまいち………… なーんて、雲母に対して失礼なセリフを吐いている私ですが、 ふと気が付くと、レピドライトが多いです……。 レピドライトには、いかにも雲母っぽく層を重ねたものと、 粒状のものが固まった感じで、丸玉やハートなどにカービングされているものがあるようです。 私の手元にあるのは、すべて前者。 「剥がれちゃうんだもん」などといいながら、 剥がれるタイプの石を買っちゃうのです。 ごめんなさい、レピドライト。もうぶちぶち文句言いません。 雲母らしい層状レピドライトを選ぶ理由は、透明感。 光に透けて紫ピンクの色合いが浮かび上がる感じがたまりません。 今回の写真の石は、いままでご紹介した、板状の結晶とはちょっと違って、 層状ではありますが、小粒な塊がごちゃっと固まった感じ。 色味も紫ピンクというより、やや紫が強めです。 ミネラルショーで、ちょっと遠目から見つけたとき、 「おっ、小粒できれいなアメシスト!」 ……と勘違いしたくらいの透明感&輝き。 結晶の形がまったく違うので、間違える方も変ですが。 「あら~、レピドライトだったのね」とか何とか言いながら、 やはりこの色合いと透明感に惹かれて家に連れ帰ってきました。 しかし、そこはそれ雲母でありますから、 写真に撮る際にミネラルタックで固定するのは厳禁。 そのため、アングルが限られてしまい、写真に撮るのはちょっと大変でした。 レピドライトは、リチア雲母の和名からもわかるように、リチウムを含む雲母。 水晶にリチウムが内包されると、セピアピンクになるように、 この紫ピンクの色合いはリチウムによるものなのでしょうか。 パキスタン・アフガニスタンでは、同じくリチウムを含む エルバイト(リチア電気石)が一緒に産出します。 パキスタン・アフガニスタンのトルマリンは、パステルカラーが特徴で、 ふんわりピンクのレピドライトを母岩に、 これまたやさしいピンクのトルマリンがくっついているという、 なんとも華やかなコンビネーションが楽しめます。 クンツァイトも「リチア輝石」ですから、 レピドライトのピンク母岩に、ピンクのエルバイト(トルマリン)、 ピンクのクンツァイト、おまけにちょっと渋めのリチウム・クォールがくっついた、 リチウムづくしの共生モノ、どこかに産出しないでしょうか。 見てみたい……。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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