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2006/11/30
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カテゴリ:南アメリカ産


ペルー産のロードクロサイトです。
ロードクロサイトといえば、ピンク色が頭に浮かびますが、
この石は、深紅というにはやや淡めであるものの……赤。
カルサイトの犬牙状結晶を思わせる、鋭い形をしています。
ただし、結晶の長さは6~7ミリと、要マクロレンズサイズ。

ロードクロサイトという石は、私にとって、
「原石であること」に魅力を感じる石です。
特に、花を思わせる鮮やかな色をしていながら、
今回の写真のような鋭い形をしていたりすると、わくわく度アップ。
いかにもロードクロサイト、むりやり和訳すれば「薔薇色石」という
ピンク色ではなく、一癖ある色合いに心惹かれてしまうのは、
ちょっと天の邪鬼的な意識が働いているのかもしれません。

何に対しての天の邪鬼かと言えば、それは「パワーストーン」。
個人的意見を言わせてもらえれば、
ピンクの石、かわいい石、恋愛の石……と
あんなにも十把一絡げで意味付けしなくても良かろうにと
少々かわいそうに思っています。
確かに、ビーズに加工されている石は、かわいらしいピンク系の色合いですが、
ひとたび原石に目を転じれば、
「ヅケまぐろ色」で笑いをとったガボン産や、
今回のようなペルー産、青森の尾太鉱山で、水晶のクラスターの表面を覆い、
鮮やかな薔薇色であるものの、これが晶洞の一面を覆い尽くしていたら
さぞかし壮観で異様な光景であっただろうと思わせるものなど、
簡単に恋愛の石とは言い切れない、癖のある石をも含むのです。

ビーズと原石を同じ土俵で比べるのは、あまり意味のないことかもしれませんが、
石の楽しみ方はパワーストーンとしての楽しみ方だけではありません。
もちろん、純粋に鉱物として楽しむものあり、ただその美しさをめでる楽しみもあり、
私のように、写真に撮ったり、中途半端に理屈をこねるやり方もあり。

パワーストーンというのは、石と出会うひとつの大きな機会です。
しかし、必ずしもパワーストーンの意味付けや
石のとらえ方の枠にはまっている……はまリ続けている必要はないと思うのです。
もちろん、私がこういうことを言うからと言って、
パワーストーンとして石を楽しむのが、間違っているわけではありません。
ある意味私自身、自分の枠にはまり続けているのかもしれないわけですから。

ただ、パワーストーンで石に出会い、
いつの間にかそこからはずれて、脇道を行く一石好きとして……
そして、あえて自分に対しても、ひとこと。
「石の世界って、もっと広くて自由だよ」






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Last updated  2008/09/23 09:31:52 PM
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