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テーマ:猫の病気と治療日記(294)
カテゴリ:保護家の仔達
クンクンは、前記事で書いたガンちゃんと、 皮膚癌のさくらが亡くなった日に、 保護家に来た子でした。 (さくらの事は、さくらの事を最期まで向き合った 預かりスタッフの気持ちが落ち着いたときに あらためてご報告いたします。) ガンちゃんとさくらの名前を一文字ずつもらって 「クンクン」と命名しました。 看取る覚悟でレスキューした子…。 こんな小さな体で、生きようと必死でした。 低体温が続き、温めても温めても、 表面だけにしかいきませんでした。 絶対に一人で逝かせたくない! フカフカなキャリーバッグで寝かせ、 肌身離さず、肩からかけていました。 クンクンとずっと一緒に居ました。 逝く瞬間、クンクンは声にならない声で、 合図を送ってくれました… 「マチコさん!クンクンがもう逝っちゃうよ!」 直ぐ近くに居たボランティアさんを呼びました! マチコさんは、愛おしそうにクンクンを抱きかかえ、 ポロポロと涙を流しながら言いました。 「こんな事って…こんな小さな体なのに… ねぇゆみさん…クンクンは何のために 産まれて来たんだろうね…」 ずっと、ずっと・・・ クンクンを優しく包みながら、 マチコさんがこう言いました。 「この年になるとさ・・・ 悲しいとかじゃないんだよね。 苦しくて苦しくてたまらないんだよね…。 なんでこんな産まれたばかりの仔が、 これからの命が奪われなきゃいけないんだろうって。 悔しくて、胸が痛くて、苦しいよ…」 マチコさんの言葉は、私の胸にストン…と落ちました。 一緒に居れたのは、たったの二日間だったけど、 私の方が、クンクンに救われた時間でした。 喪失感しかなかったあの夜、 一晩中クンクンを温め続ける事で、 辛さや哀しみや悔しさから逃げる事が出来た… だから・・・ 私はクンクンに感謝しかない。 「ありがとう」 そして・・・ 守ってあげれなくてごめんね。 クンクンと出会う前にレスキューしてた 半身麻痺の「エリカ」 半身麻痺の仔達は、皆が皆麻痺の仕方が違います。 エリカは、左脚が変形している麻痺で、 左脚がちょうど陰部に当たってしまう。 膀胱にあまりおしっこが溜まらずに、 チョビチョビおもらしするタイプの麻痺だったので、 日中はオムツを着けるようにしました。 オムツを着ける事で、左脚が陰部に当たらずに、 足を守れるからでしたが、 やはり、24時間ずっとオムツを着けるのは 不衛生なので、夜は外していたのですが… 予想通り、左脚の皮膚が傷むようになり、 そして、やんちゃなエリカは、 下半身が麻痺しているので、 無理な動きをしてしまい、 簡単に脱臼してしまうのです。 エリカ自身に痛みはないのですが、 今後の事を考えて、左脚を断脚すべきだと 判断したのです…。 そして・・・ やっと真菌が完治したハーブ。 愛護センターで初めて会ったハーブは、 ヤサグレの半分入ったビビりさんでした。 ハーブは、後脚だけの麻痺なので、 圧迫排尿無しで、自分でトイレでちゃんと出来る子。 でも・・・ 麻痺している後脚を、自分で噛み切るんです。 指がありませんでした。 自分で噛み千切って食べていたんです。 噛み千切らないよう、 包帯や通気性の良いサポーターを巻いてみるのですが、 やはり、自然に空気に触れる事をしないと、 どんどん皮膚も弱まっていきます。 スタッフが毎日脚を水で洗い流し、 包帯を巻き直すのですが、 完全な麻痺ではないので、ハーブにとって この時間は、とても苦痛な時間… 包帯を外すと、直ぐに噛み千切りだすし… エリカと同様、やはりハーブも断脚した方が、 ハーブにとって良いのかもしれないと、 断脚手術に踏み切りました。 まだまだ子猫のエリカとハーブ。
これからの長い猫生のため、 この子達が生きやすい方法を選択しました。 大手術になります。 エリカとハーブ、小さな体で頑張ります。 だから・・・ 必ず、必ず、良縁を掴めるよう私達も 頑張らなきゃ…と、責任を背負っていきます。 守れなかったクンクンの分まで・・・ ※エリカとハーブへのご支援、 ご協力をよろしくお願い致します… (足長さん基金QRコード) 宮崎銀行 加納支店 普通口座 104601 口座名義:動物たちの未来のために 代表山下 由美 いのちのはうす保護家 090-4484-5165(担当フジイ)
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最終更新日
2018年10月02日 17時18分44秒
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