バイオ燃料1リットルに水2000リットル!
泉幸男氏のブログ「国際派時事コラム・商社マンに技あり!」 ライブ版の8/13の書き込みでバイオ燃料について書かれてありました。題して「生産に貴重な真水を大量消費するバイオ燃料の非道さ」。(引用開始) トウモロコシ農場経営者の票をあてにした補助金政策を下支えする 「なにが何でもCO2削減」 論だが、ものには限度というものがある。トウモロコシから燃料用のエタノール (エチルアルコール) を作るのにつかう水の量を知って、たまげた。米国エネルギー省によると、1リットルのエチルアルコールをトウモロコシから作るために2,000リットルの水が必要だ。植物を育て、得られる植物油を加工して1リットルのディーゼル油をつくるためには、5,000リットルから10,000リットルの水が必要だ。6月13日の 『ウォールストリート・ジャーナル』 紙上にネスレ社のブラベック・レトマット (Brabeck-Letmathe) 会長が寄せた Global Drying という評論 (Global Warming の もじり) で、この驚きの数字を知った。農業が いかに多くの水を使うかの表れで、朝な夕なの食べ物もものすごい量の水の産物と思うとありがたみが増す。食糧・食料を粗末にしてはならぬというのは本能に裏打ちされた思いだけど、それは食物の背後にある膨大な水の幻影を見るからだろうか。地球の危機は、温暖化ではなく真水不足にあり。温暖化で死者は増えないが、農業用水の不足、食べる糧の欠乏は人民を滅ぼす。 いま行われているような、食糧・植物油からつくる 「バイオ燃料」 は、非道と言わねばならぬ。(引用終わり) びっくりしました。バイオ燃料1リットルのために2000リットルの水を使うとは。。。 今までの試算だと、何かを作るためのCO2の排出量ばかりを議論してきましたが、これはまったくばかげた議論であることがわかりました。 水は作るわけではありませんが、こんなことをしていたのでは水がなくなってしまいます。そうすると、ガソリンどころの騒ぎではなくなります。文字通り人間の死活問題になるわけです。 こういうことを考えるとバイオ燃料は全くのナンセンスであることがわかります。 これからは、総合的な視点で判断することが必要になってくることは確かだと思います。 泉氏のいう「化石燃料を大事に使う」ことは確かに大事ですが、それよりも省エネとガソリンを使わない代替エネルギーの開発がとても重要であると思います。 最近のガソリンの高騰で、漁船の燃料費やトラックのガソリン代の高騰が話題になっています。 取り敢えずやれることはガソリンを出来るだけ使わないことで、それを身近なところから始めるというのは重要です。しかし、そればかりだとじり貧になってしまいます。 やはり、ガソリンを使わないというドラスティックな方法を考えることが大事で、そのようなことは日本は最も得意だと思います。ぜひ新しい代替燃料の開発を急いでほしいと思います。