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上生的幻想

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2007/04/12
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テーマ:京生菓子(15)
 
 都おどり  上用
 
 070405 021.jpg
 
 織部饅頭風。
 織部饅頭とは、上用饅頭を織部(茶碗)に見立てたもの。
 織部とは、古田織部によってはじめられたという茶碗や陶器類の総称。緑色の織部釉がかけられ、鉄釉などでひょうげた図案が描かれている(鳴海織部茶碗)。
 この上用も織部風に緑を着色し桜と扇の焼き印で、「都おどり」とは、命銘の妙。
 「都をどり」は、毎年4/1~4/30まで祇園甲部歌舞練場で行われる、いってみれば京都の春の風物詩的な行事。
 この季節京都のあちこちでは「都をどり」のポスターが貼られている・・・はず(とりあえず、僕が住んでいた頃はそうだった)。で、そのポスターのデザインが、花桜の枝(四季おどり)とか、扇を持っている舞妓さん、というようなものが多かった。で、「都をどり」というとそういうイメージが自然に刷り込まれていて、この上用を見て銘を聞いたとたん、「あ、なるほど」となる。
 
 ほんのり黄色と桜色に見えるのは皮の中にぼかしが入っているため。
 
070405 030.jpg
 
 こしあん。つやつやした皮は、うすいのにふっくら。甘さは控えめ。
 何ともいえない上品な余韻。
 上用は一見シンプルだが、和菓子職人の腕が問われるという基本中の基本の菓子。
 いつもながら、美味しいだけでなく、品よく、洗練された、澄んだ風味で、もう、これ以上何も言うことはない感じ。
 
 
 同じく「都おどり」を題材にした こなし都の装い はこちら
  
 
 春景色  きんとん
 
 070405 018.jpg
 
 「きんとん」というとお節料理にもはいっているあのねっとりしたのや、栗きんとんなどの茶巾で絞ったようなお菓子というのが一般的なのかも知れないけど、京菓子の「きんとん」といえばこれ。
 着色した餡を裏ごしし、そぼろになった餡で種になる餡を包んだもの。
 ケースが四角かったためちょっとおしつぶれて角張っているがもとは丸くて、ふんわり。
 花びらはういろう餅の類。
 種餡は白小豆餡。
 「春景色」ということでてぼ餡を桜色でぼかしにして濾してある。てぼ餡のもともとのきなりの色が残っていて、はんなりとした景色に。
 種餡とそぼろ餡のしっとりとした一体感はいつも通り。
 てぼ餡のあのクセのある爽やかさを強調することで、新芽の青みをかんじさせるような、なんともはんなりとした風味。
 ただ、きんとんは足が速いので、どことなく漬け物のような酸味が(奥さんは何ともないと言っていた)。持ってくる途中ですこしあたたまってしまったらしいのもよくない。
 
 
 この二つを食べたのは、3/23。
 もちろん、四月に入れば、「都おどり」はもう出てない。
 京都の上生菓子の意匠は、店によっても様々だが、だいたい二週間ほどで更新になる。(2007/4/23)






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Last updated  2007/04/18 09:35:55 PM
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