180年前の煌き
こんばんは、ほうとうです。 9日(土)、京都コンサートホールで行われた、The Real Chopin×18世紀オーケストラ~F.ブリュッヘンの思い出に~のコンサートに行って来ました。 現代のピアノの前身で、チェンバロ又はハープシコードの後の楽器であるフォルテピアノ(今回は日本で所有されている、フランス・プレイエル工房1843年製のフォルテピアノを二人のショパンコンクール優勝者、T.リッテル(第1回ピリオド楽器コンクール)Y.アヴデーエワ(第16回国際コンクール)がそれぞれ、ショパンのピアノ協奏曲を演奏する企画コンサートです。 京阪桜ア 曲目は、前半がモーツァルトの交響曲第35番ニ長調「ハフナー」(オケはチェロを除いて立って演奏)、ショパンのピアノ協奏曲第2番ヘ短調(独奏:リッテル)そしてアンコールがシューベルト(リスト編)のドッペルゲンガー。 後半は、藤倉大のBridging Realms for fortepiano(日本初演)(独奏:アヴデーエワ)、ショパンのピアノ協奏曲第1番ホ短調(独奏:同)とアンコールがショパンのマズルカイ短調。 京阪特急桜 フォルテピアノですが、藤倉は「遠くから聞こえるような(ジャワの)ガムランに似た、異世界の有限な印象」と表現していますが、なるほど確かにそんなほのかで小さいながら次々と煌くような音色と受け取れました。 ただ、強弱はまだ明確ではなく、調律が長い時間維持できず大変そうで、中間の休憩時間に調律し直していました。 早春 オケは、1981年にブリュッヘンらによって古楽のメッカ、オランダで創立され、清新な音楽を展開して古楽のムーブメントを巻き起こしました。2014年に彼が亡くなりましたが、客演のソリストや指揮者を迎えて活動を継続しています。今回の公演では、指揮者を置かず、テンポが変わるところでは、コンミスが指揮していました。ロマン派の音楽になると、途中でテンポの変化が出てくるのでちょっと大変です。 京阪桜イ 優れた企画で、知的好奇心をくすぐられる、楽しいコンサートでした。