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カテゴリ:ラノベ・一般小説
『ブラッド・クロス』水壬楓子 あーこれかあ…水壬さんの非BLって……と、滅多に行かない書店の新刊売り場で見つけて手に取った。いつも行く書店のBLフロアにはおいていなかった。女子専用ラノベって、すでにたくさんレーベルあるのに、大丈夫なのかと心配しちゃうけど、まあがんばってもらいたい。 それにしても「ブラッド・クロス」って、「BLOOD+」と激しく混同しやすいなあ。敢えて混乱を引き起こしてうっかり買わせちゃおうって編集さんの意図が丸見えなんだが。そしてイラストやラインナップのストーリーみても、この文庫、対象年齢はかなり低いんだろうな。中高生だろうけど、高校生でも普通の小説読む層には軽すぎるだろうなあ。 ええと、設定は近未来の別の惑星に作られた観光用の擬似パリ。ハウステンボスみたいなものか? 要素は、吸血鬼、魔物、連続殺人、遺伝子操作、クローン、アンドロイド、潜入操作、マッドサイエンティストと、ラノベ・ファンタジー読みにはおなじみのものばかり。 ああ、こういう世界がもともと好きだったから(この作品は、同人誌で発表済みの作品に加筆したもの)、「桜姫」が生まれたのねと思える。 そして水壬さん自ら白状していたけど、二人の美形のうち、普通だったらロン毛で憂いをふくんだほうがヴァンパイヤだろうって思うのに、シンプルではっちゃけたほうがそうだった。おいおい(お約束)。 そしてロンゲの超美形は、美形のヴァンパイヤを子供の頃から知っていて、1000年以上にわたって影になり日向になり庇護している。これはもうラブだわね。ほうらやっぱりキターーーー! 肝心のストーリーを構成するエピソードは、残念ながら新鮮味はなかった。でも水壬さんって要所要所のコミカルな落としどころが笑えるし、人物設定しっかりしているから安心して読める。 ああでも、去年読んだ柊平さんのヴァンパイヤものとか、マンガの「黒執事」とかと激しくかぶるので、どうせなら円陣さんやら、お子様向けならせめて柩やなさんぐらいの画力のある人にイラストつけてもらいたかったよ。だって今回のレーターさん、もろFF7同人だろうって造形なんだもん。いろいろ影響されすぎていて、オリジナリティ皆無だよ……。 ところで、このアイリス文庫って、どれぐらい需要があるんだろう。創刊時のラインナップに和泉桂さんの作品があって気にはなっていたんだけど、萌えがないかもと思うと尻込みしてしまう。でも今月の新刊のなかで、このあいだ水原さんの文庫で表紙買いしたレーターさんの彩さんがとても印象的な絵をつけているのがあったな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.08.27 09:31:23
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