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カテゴリ:ピアノ
なんかアップするのを忘れて、ジャック・ブルースの話が前後しちゃった。22日アップ分は24日より後に書いてたんだった。
クープランのトッカータ、12小節弾けた(笑)。あの冒頭の連打は、15%くらい軽くペダル踏むといい感じ。あと指を上げる時にすこし奥に向かって力を抜くとか。基本的にはショパンのレチタティーヴォ装飾音弾く時と同じ。 音源探していたらサンソン・フランソワのとんでもない演奏が出てきた。彼のラヴェル、ドビュッシーは子供の頃から聞いていたけど、当時はクープランの墓のおもしろさなんて理解できないから、初めて聴くのと同じかも。速いなかにニュアンスを出せるってすごいわ。プレリュード、速いなかに、え、ここで止める?っていう不思議な演奏で、これがフランスのエスプリというものかと(笑)。 ペルルミュテールの演奏もWEBで聴いた。ラヴェル直弟子みたいな人だけど、晩年の演奏なのでちょっと苦しい。ソナチネを弾いたときの楽譜はペル爺校訂のもので、丁寧でよかったけどね。クープランの墓は昔、日本音楽コンクールのファイナルで弾かれた演奏がすごくて、誰が弾いたのか名前は忘れちゃったけど、見ているととても簡単そうに弾いていた。でも実際にはかなり手がしっかりした男性でないと難しい気がする。少なくともトッカータは右手1-2でオクターブつかめないと楽には弾けない。無理だ。リシッツァとかブニアティシヴィリとか、難曲ものともしない手の大きな女性ならいけるかもしれないけど、ニュアンスを出せる人たちじゃないしなあ。ユジャ・ワンも多分無理。 モノラル音源のクープランとか聞いた直後に同じウォークマンに入れてたリックのピアノソロを聞くと、その圧倒的な音圧と音色の華やかさに驚かされる。元の音源のクオリティの差もあるけど、リックの弾くピアノ音が、クラシックで使うフルコンのアコピとはまた全然違う音なので、かなり調整されているんだと思う。調律の時点ではもちろんだけど、録音後もかなりいじっている気がする。でないとあんな、重いのにきらびやかな音は普通しないと思うわ。音圧というと伝わりにくいけど、リックの性格や人生同様、過剰なまでに「質量」を伴う音。ずっと聞いていると疲れる。なんか1音が「広い」んだよね。うまく言えないけど。その広さで高速で装飾音入れてくるから、面として重い。好きな人にはたまらないだろうし、私もそれが他の追随を許さない彼の演奏の特徴だと思うけど、もっと多彩なことができる人だと思うので、いつも同じパターンでアレンジするのはやめてくれ。 あーなんか、ちょっと思ったのは、普段クラシックをあまり聞かない人たちが「ピアノの音、きれい~」と思う音なんだよなリックのピアノ。あと元から静かな音の少ない原曲に、装飾音入れすぎるのはやりすぎ。原曲の良さが損なわれる。あと無理やりな三度三連符のアルペジオとか。 クラシカルアレンジを聞いていたら、いくつかの曲に拍子に合わせてドン・ドン・ドンと妙な振動音が入ってる。これ、リックの足踏み音じゃないかなあ。あの人、足でリズム取りながら弾くから、その音が拾われている。あるいはグルーヴしている膝が鍵盤下に当たってる音(笑)。 なんかグールドの鼻歌を思い出してププッとか吹き出してしまった。技術さんにもなんともしがたかったのか。そういえば、ルドルフ・ゼルキンを生で聴いたときに、ペダルを踏む音がすごくうるさくてびっくりしたっけ。バンッとか上からたたきつけるように踏むんだよね。あれ、靴裏にフェルトでも張れば解決するのにと思った記憶が。 あーでもいま聞き直したら、リックの振動音、どうやらピアノそのものから出ているな。なんだろう。ペダル踏んだ時にハンマーがずれてフレームの一部がどこかに障る音だろうか。打鍵の音でないのは確か。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016.03.27 09:52:23
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