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カテゴリ:本のはなし
読んじゃいました。『負け犬の遠吠え』。なんかね、当てはまりすぎて笑えました。わたしってば負け犬のサラブレットだったんだわ。キャリアウーマンじゃないしお金もないけど、ばりばり負け犬体質。
負け犬の遠吠え ( 著者: 酒井順子 | 出版社: 講談社 ) ピンクとグレーの装丁がね、また…負け犬っぽさを醸し出しているのです。で、読み始めたらしおりヒモがピンク(笑)。そんな細かいところでなんか空しさを感じる私。負け犬にピンクというこのミスマッチさがせつない。 負け犬は言うに及ばず、勝ち犬の特性ってのがまたいいとこついてるんです。私が日頃思っていた通りなの。私にはとてもマネできない。目先の楽しみより将来を堅実に見据える勝ち犬さん。目先の面白そうなことに飛びついてしまう負け犬な私。なるべくしてなった負け犬人生なのだと改めて悟ったのでした。 私ってば昔っから負け犬体質なのだけど、この本、20代前半で読んだら、負け犬体質な自分を認めたくなくてケッて思ったかもしれないなぁ。今だから笑い飛ばせる。 この本の最後の「負け犬にならないための十ヶ条」。つまり勝ち犬になるための十ヶ条ね。私、ほとんど逆を行ってます。 1不倫をしない これはしない。 2「…っすよ」と言わない これは言わない。 3腕を組まない 腕を組みがちな自分に気づいて意識的にくまないようにしている。 4女性誌を読む 読んでいるけど著者のあげる雑誌とは違う。 5ナチュラルストッキングを愛用する ストッキングはかないし。 6一人旅はしない 旅はしないが、一人で映画、美術館に行くし、食事もできる。でも立ち食い蕎麦は無理。 7同姓に嫌われることを恐れない 恐れます。っていうか人の和って大事でしょ?これが負け犬的発想なのか。 8名字で呼ばれないようにする 基本的に名字で呼ばれます。 9「大丈夫」って言わない 言ってしまいがち。しかし、あるとき、勝ち犬さんはこのセリフをあまり言わないということに気づきました。でも「大丈夫」って言ってしまう私。 10長期的視野のものとで物事を考える 今が楽しければいいのっ。なるようになるさケセラセラ。(だめだこりゃ) 20代後半で気づいたんです。この本で言う勝ち犬、というか若いうちに結婚している人たちって一人で出かけたり一人でなにかしたりしないということに。彼女たちは映画館も美術館も一人でなんていけない~って言うんです。一人で行くくらいなら行かないんです。 私なんて一人で出かける方が楽とか思っちゃてるし、一人でなんでもできる女になってしまっていたワケ。そこが彼女たちと私との決定的な差だと気づいた。気づいたからといってどうすることもできないし、それからも私は一人でなんでもできる女を続けています。もしかしたら一生負け犬かもしれないなぁなんて思いながら、将来どうしようかなぁと考えています。 この本、負け犬の生態リポートのような内容ですが、内容うんぬんというより著者の視点や文章が面白いです。特にその言葉のセンスに感心。子育て教だとかダメ夫ジョヒ夫だとかのネーミングも秀逸だし、「言い得て妙」なフレーズがいっぱいなんです。 30代以上、独身、子どもなし、な自分たちを負け犬であることを認めて謙遜しつつ、その存在価値を探る姿勢は健気で愛おしささえ感じます。著者の酒井さん、もし勝ち犬になることがあったら、ぜひ「勝ち犬の雄叫び」なんていうのを書いて欲しいなぁ。 「日々のほのぼの」にも感想あります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Aug 29, 2004 12:09:04 AM
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