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Aug 31, 2004
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カテゴリ:本のはなし
すっかり「読みたくても読めなかったベストセラーを読んでみよう週間」になってしまっています。

話題になった十代女性ふたりの芥川賞受賞作二作も読了。「蹴りたい背中」の方がダンゼン売り上げが多いのですが、「蛇にピアス」の方が面白かったです。

蛇にピアス ( 著者: 金原ひとみ | 出版社: 集英社 )蛇にピアス ( 著者: 金原ひとみ | 出版社: 集英社 )

蹴りたい背中(綿矢りさ)蹴りたい背中(綿矢りさ)

↓楽天ダウンロードでダウンロード販売もしてるのね。
蹴りたい背中

「蛇にピアス」はやたら内容の過激さが強調されてるけど、本質的なところはけっこうしっかりしていて、まとも。基本的な文章力とかがちゃんとしてるんだろうなぁ。って賞とった人に私ごときが言うことではないのですが。

それよりも「蹴りたい背中」のほうが、わけわかりませんでした。登場人物たちが宇宙人みたいで理解不能。イマドキの若者ならわかるのでしょうか。「うんうん、そういう子、いるよねー」って感じじゃないんですよね。私にとって。なのにそれが普通のように書かれてて、どうやら大多数の人はそのように読んでいるらしい。ってことは私が普通じゃないのか。ともかく、かなり消化不良でした。

セカチュウを読んで、「どこで泣くのかわからない」と言っていた友人に、「あの本もベストセラーにならなかったらそんなボロクソに言われることもなかっただろうにねー」と言ったら、即答で「でも印税いっぱい入るからいいんだよっ」って言われました。おととい私が書いたこととまったく一緒だったのでかなり笑えました。つきあいが長くなると似てくるみたいです。いや、似ているから長くつきあえるのか。

世界の中心で、愛をさけぶ ( 著者: 片山恭一 | 出版社: 小学館 )世界の中心で、愛をさけぶ ( 著者: 片山恭一 | 出版社: 小学館 )

で、そんな彼女(既婚・子どもなし)に「負け犬の遠吠え」に出ていた例え話をしてみました。

「一人は、素朴で真面目で今のところは貧乏で話題の貧困な同い年の男性。彼は「東京一週間」に載っていた新しい居酒屋に行こうと言っています。

もう一人は既婚で物識り(ものしり)でマスコミの仕事をしている年上の男性。彼は行きつけのフグ屋に行こうと言っています。」

このふたりに同じ日に誘われたとしたら、どっちを取るかっていう質問ですが、ここで、勝ち犬さんはそれまでの人生で一度もフグを食べたことがなくても同い年の男性を取るんだそうです。でも私は絶対フグについて行ってしまう気がします。だって美味しそうじゃん。食べてみたいじゃん。

そして、友人も即座に「フグだよ、フグっ、フンフン(←鼻息)」と答えました。やっぱり同類だったか……。そんな私たちはちょっぴり高くても美味しいものを食べることに至福の悦びを感じる仲間です。

そういえば、彼女は今の旦那さんと付き合っているときに美味しいモノをたくさん(かどうかはわからないが)食べさせてもらったらしい。食べ物で釣られたのか…。でも、釣られなかったら負け犬仲間になっていたかもしれないことを思えば、釣ってくれた旦那さんに感謝したほうがよいかもね。

負け犬の遠吠え ( 著者: 酒井順子 | 出版社: 講談社 )負け犬の遠吠え ( 著者: 酒井順子 | 出版社: 講談社 )

日々のほのぼのにも感想あります。





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最終更新日  Aug 31, 2004 04:40:38 PM
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