カテゴリ:事故入院の頃
昨日書いた「悲惨な初詣」の桃井さん(仮名・当時60歳)と知り合ったのは
病院ででした。私が21歳の3月に交通事故にあって 骨折その他で二回に分けて通算半年ほど入院した時のことでした。 (嗚呼、病気といい、事故といい……結構波乱万丈な人生。 思い返すと、すごい楽しい事だらけだけど、当時は大変…だったと思う。多分) で、その事故入院の前半はお婆さんばかりの大部屋。 後半は若い人もいる大部屋だったんだけど、 桃井さんはその前半の時に知り合ったのです。 私の入院していた部屋に、桃井さんは救急車で運ばれて来ました。 (救急病院の整形外科病棟だったので私も含め殆どが救急車組) 運ばれて来たばかりの横たわる桃井さん。 どんな方かもまだ全然わからないし、声もかけられない感じで 私たちは息を潜めて見守ってました。 すると、桃井さんが片手を振ってナースコールを探しながら何か言っています。 心細そうに呼んでいます。 私たちはすぐに駆け寄り、 「大丈夫ですよ、すぐにご主人いらっしゃいますよ。」と言い、 部屋の一人が「桃井さんのご亭主ー!」と呼びながら ロビーに向かって小走りに部屋を出て行きました。 すると!!!!!!!! 桃井さんは小さな声で 「一番上の引き出しに入っております」と言ったのです。 ひ………引き出しぃぃぃいいいい!!???? 桃井さんのご亭主って………まさか「ご位牌」!!???? うひゃー…シュール!!! で、震える手で私が引き出しを開けると……… そこにはティッシュが…………… え? あ…ああ…「ていしゅ」= 渡したティッシュで鼻をかみながら、桃井さんは一言 「私ゃぁ一人もんでござんすっ!亭主はおりゃしませんっ!」 ちゃっきちゃきの江戸っ子言葉でバッサリ。 だから、原宿にはお一人暮らしだったの。 パジャマで初詣しながら、鍵もかけてない家が気になって仕方なかったって。 とにかく、逸話の多いカッコイイご婦人でした。 二つポチってして頂けると、とっても励みになります。 いつも本当にありがとうございます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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