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つれづれなるままに―日本一学歴の高い掃除夫だった不具のブログ―

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2004.12.10
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カテゴリ:百人一詩
「地球よ」
新川 和江

億年啼きつづけて
鳥はまだその歌を完成しない
億年育ちつづけて
木はまだきわみの空を知らぬ
地球よ 地球よ
どうして炉の火を落せよう
元気よく手をあげるちびっ子たちの声が響いて
小学校は授業中だ






















これまで40人の詩人を紹介してきましたが、そのうち8割以上は男性でした。そのうち漫画家の萩尾望都さんをのぞくと、女性の数は6人しかいません。井坂洋子、石垣りん、茨木のり子、香川紘子、金子みすゞ、永瀬清子。いずれも代表詩人ではあるのですが。

このうち、戦前戦後を通して一貫してご活躍なされた永瀬さんが実績的にはダントツでしょう。一般には金子さんの方が浸透しているかもしれませんが、彼女は文壇で言う樋口一葉的存在。あまりにも夭逝しすぎました。

教育制度のせいもあるでしょうけれど、女性詩人が活躍するのは戦後の話なんですよね。
永瀬さんは別格として、既にここでも紹介した石垣さん、茨木さんが第一世代、ちょっと遅れて今回の新川和江さんや吉原幸子さん、白石かずこさんが第二世代、のちに小説家に転じた富岡多惠子さんや金井美恵子さんらを経て、第四世代の井坂洋子さんや伊藤比呂美さん、今は第五世代の平田俊子さんや白石公子さんの詩が安定しています。もっと若い女性詩人もおられますが、ここで紹介するゆとりがあるかどうかはわかりません。また上記の詩人さんの詩を今後かならずここでご紹介するとお約束する事もできません。悪しからずご了承下さい。

新川和江さんは「わたしを束ねないで」が有名ですが、これはネットでも検索できるので省略。最近小学生を取り巻くいたましい事件が多いのと、とある知り合いの方のお子さんが小学校に入学されたので、祈りを込めて「地球よ」を紹介させていただきます。くりかえし読んでいただければ幸いです。

蛇足ながら、億年生きつづける鳥も木も地球上に存在しません。それでもレトリック的にこのように言いきってしまえるところに詩の詩たる所以があるのです。





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Last updated  2005.02.25 19:58:26
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