ヴァンスの小説は好きだ。このブログでも、
『宇宙探偵マグナス・リドル』、
『天界の目 切れ者キューゲルの冒険』、
『奇跡なす者たち』と紹介してきた。長中短編集である本書でもヴァンスの諧謔のセンスは健在だ。
「スペース・オペラ」
宇宙活劇ならぬ宇宙歌劇。地球にやってきた異星人の歌劇団が忽然と消え失せた謎を追って、「そもそも異星人に音楽が理解できるのか」という問いかけをベースに始まった、やじきた珍道中+ラブコメ連作長編。
「新しい元首」
元首の素質を決めるテストを決めるのは誰か。誰が殺したクック・ロビン。
「悪魔のいる惑星」
郷に入って郷に従わざれば…悪魔とは相対的なものなり。
「海への贈り物」
イルカ物語を異星に移したSF。映画になるかな。アニメの方がいいかな。
「エルンの海」
卵生人類が、角の数によってワン、ツー、スリー、鬼となる世界の話。ワンは村人、ツーは中性の僧侶、スリーは巨人。現在の文明は巨人によってもたらされたものだが、ワンやツーたちは、自分たちがスリーの技術を取得すると、「師匠」を脅威とみなして迫害した。…
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