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つれづれなるままに―日本一学歴の高い掃除夫だった不具のブログ―

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2023.04.29
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カテゴリ:ミステリー
ミステリー、というふれこみである。
実際は、そうではない。
クライム・ノベル、いわゆる犯罪小説である。
それも二流の。

なぜ二流か。
若い兄妹が犯罪に巻き込まれるのはいい。
メロドラマでよくある設定だ。
問題は、妹を救う警部とか、兄とかが、「ある本」によって救われることだ。

作者はもともと推理小説作家ではない。
ある種の思想家である。
自分の思想を喧伝するために、犯罪小説という形をとり、人間が「罪悪」から逃れ、前向きに生きるための方法を伝えているにすぎない。

個人の革命、人間革命。
ほら、宗教臭くなった。
それどころか。

革命と言えばマルクス。
「共産党宣言」を手渡され、「これを読め」という小説がいかに読むに堪えないか、素人でもわかるだろう。
本書はその禁じ手をやってしまっているのだ。
だからつまらない。
白けてしまう。

もちろん解説者はそんなことを一言も言っていないが、この本の売れ行きはさぞ悪かったろう。
昭和51年刊行である。

そんなものをなぜ持っているかって?
古本屋で30年前に買って、そのまま本棚に眠っていただけのこと。
いっそのこと、眠らせたままにしておいてもよかったかもしれない、と思う。





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Last updated  2024.04.29 16:54:48
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