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カテゴリ:ヤング・マイロン
その後は何事もなく無事に宿に到着した一行は疲れた体をベッドに横たえた。
だがネコファムとレーオは周辺の不穏な気を察知するために、徹夜の監視となった。 「ネコファムさん、僕にも遠くの気を感じる魔術を教えて下さい。武術魔法学校でも習ったけど、こればかりはなかなか難しくてせいぜい家の周辺くらいを感ずるのがやっとでした。あの強烈な法力を持つ北の魔王の息子のハッチでさえ、学校の周りを感じるのがやっとで....」 レーオは寝ずの番をしながらネコファムにこう言った。ネコファムは微笑みながら言った。 「レーオ、あなたならきっとやれるわよ。さっきのあの防御魔術は見事だったもの。夜は長いわ。今晩はじっくりお勉強しましょう。そうだわ平和な国に戻ったらどう?私の所であなたの魔術を磨いてみない?」 「えっ?ほんとに?ぼ、ぼく是非お願いします。」 思わぬネコファムの言葉にレーオは声を上ずらせながら言った。 「では早速始めるわよ。」 「お願いします。」 「この魔術はね、あなたがさっき言ったハッチ君というお友達のように、どんなに強い法力を持っていてもだめなの。心を空間に溶け込ませ、それを森を包む霧のように広く、隅々まで行き渡らせることが大事なの。決して力んではだめ。やってごらんなさい。」 レーオはネコファムの言葉に目を閉じ集中し始めた。 「レーオ、だめよ、だめ。」 いきなり制止されたレーオは慌てて目を開いた。 「あなた今、法力を広げようと必死にあなたの気をかき集めたでしょ?さっき言ったでしょ、決して力んではだめと。心を解き放ち、自然のままに身を委ねるの分かった?」 レーオは大きく深呼吸をすると、静かに目を閉じた。 最初は怪訝な表情をしていたネコファムの表情が、次第に驚きへと変わって行った。 「そう、そうよレーオ。そう、そうやってどんどん気を広げるの。今あなたの気はこの宿を出て、この界隈を包み。そう、いいわよ。すごい!どんどん広がって行く。さすがに私が認めただけのことはあるわ。」 ネコファムはレーオとともに自分も気を広げ、周辺の監視の目を広げて行った。 「もっと広げて、もっと・・・・・・」 そうやって二人が気を広げている時、不意に二人の目が開き互いを見合った。 「大変だ!」 レーオの言葉にネコファムもうなずき、寝静まった寝室のある二階へと駆け上がった。 「みんな、起きるの!広間に集まって!」 そう叫びながらネコファムは部屋中を走り回った。 「襲撃よ!」 みんなは広間に集まり、最後にネコファムがリーデとニルルを抱えて廊下を走って戻るときそれは起こった。 ガガガガガガ、、、、、、 宿全体を揺さぶる猛烈な地響きが起きて、今まで寝室だったものが単なる瓦礫となった。 埃が激しく舞い上がり、熱気が廊下を満たした。ネコファムは二人の幼い姉弟を抱いたまま廊下に打ちつけられた。 「二人とも行って、早く逃げて!」 二人をかばって重傷を負いながらネコファムは叫んだ。 二人の姉弟は胸元から飛び出し、不安げにネコファムを見下ろした。 「早く行って!行くの!」 ネコファムの激しい叱責の言葉に、二人は火に包まれ始めた廊下を広間へと走り始めた。 それから二度目の大きな爆発が起きた。 Copyright (C) 2013 plaza.rakuten.co.jp/zakkaexplorer/ All Rights Reserved. 「雑貨Explorer」 今回のキーワードは「二度目の襲撃」で24件ヒット。 ヒットするかなと思いつつヒットしてしまった。 ブルボンズ?全然知らないけど・・・・・
この映画なら二度目じゃすまないだろう?
ガンダムっぽい路線だな。
ビル・メイソンの作品か。泥棒と攻撃関係あるような、ないような・・・・
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