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カテゴリ:飛翔の剣
武術魔法学校の卒業課題に取り組む三人の生徒たちが課題について話をしていた。
「マイロン、君は?」 コットンはそう言うと、このぼんやりした表情のヒマラヤン種のネコ族のどこにあの能力が潜んでいるのだろうと思わせるマイロンの顔を覗き込んだ。 「そうだなあ、僕は東方で暴れまわっているドラゴン退治でもしようかと思っているんだ。」 この言葉にハッチもコットンも度肝を抜かれてしまった。 「何だって?ドラゴン退治?」 二人はそろって声を上げ、お互いの顔を見合わせた。 「それ、本気か?」 ハッチは気を取り直して聞いた。 「ううん、まあね?」 「どうやって?」 「さあどうやってやろうか?」 「何か策でもあるのかと思ったけど、なんだよそれ~」 ハッチとマイロンの珍妙な会話を黙って聞いていたコットンが横から口をはさんだ。 「うん、これは結構面白いかも知れない。でも先生から許可が下りるかなあ?ドラゴンを退治するなんて、魔法の達人でも、武術の勇者でも簡単に出来る事じゃないし、それを課題提出期限までの5カ月のうちにやりおおせるのは絶対無理というより無茶だよ。」 マイロンとハッチはコットンの顔を見つめて、渋い顔をした。 「でも二人とも、これは誰かが立ちあがってやらなくちゃならない事じゃあるよね。だって、東の地では暴れまわるドラゴンのためにたくさんの人が犠牲になり、不幸になっているのだから。」 ハッチもこれには賛成でこう提案した。 「どうだろう?僕たち三人がこの学校を卒業してからそれぞれ修行を行い、5年後に再び集まってドラゴン退治に出かけるというのは。」 あれから5年.... ネコ族キジトラ種のコットンは先ほどから岩陰に隠れ、ジークドラゴンの様子をうかがっていた。ジークドラゴンは小柄なドラゴンだが、性格は極めて凶暴でこの谷を住処としていた。普段はドラーク蛇という10メートルを軽く超す巨大な蛇や、10キロ先の血の匂いも嗅ぎつけるという嗅覚で傷ついた獲物に襲いかかる3、4メートルはある巨大なミミズのようなデビルワームを食料としていたが、ここを通る旅人や、猟師も容赦なく襲い人々から恐れられていた。 もちろんドラーク蛇やデビルワームも退治する必要があるのだが、今の彼にとってはこのジークドラゴンを倒すことが一番の目的だった。 5年前の約束を果たすために。 東に住むエンペラードラゴンは大きさも、凶暴さも、強さもジークドラゴンの比ではないが、来るべき対決に備えるためにも力試しが必要だったのだ。 また、毎年たくさんの人たちが被害を被っている事実も彼の心を奮い立たせた。 コットンは岩陰から象ほどもある鷲のジャウジャウを貪り食うジークドラゴンを観察していたが、やがて背中に担いだ剣を引き抜いた。 この剣はコットンの父親であり、このミーグル王国を治める王であるベジート王の家系に伝わる『飛翔の剣』という秘宝で、この剣を相手の急所に打ち込む事が出来ればどんな強大なものでも内から体を焼き尽くされ、倒してしまうという魔力を持っていた。 ジークドラゴンは頭もよく、時に集団で襲ってくるので用心をしなければならないが、幸いな事に今は一頭だけの様だ。 コットンは傍らにあった石を掴むと比較的軟らかいジークドラゴンの喉元に向かって投げつけた。硬い皮革を持つドラゴンもこの身の程知らずの愚か者に気付き一声大きな声で吠えて次なる獲物を捕えるべく、コットンに向かって身を翻した。 Copyright (C) 2014 plaza.rakuten.co.jp/zakkaexplorer/ All Rights Reserved. 「雑貨Explorer」 今回のキーワードは「ドラゴン退治」で、141件ヒット。 「ドラゴン退治の聖ゲオルギオス(英語だとセント・ジョージ)の魂がやどりし刀」って、どうでもいいけどなんでそんなものが楽天で売っとんねん?
おなじみトムとジェリー。見たことあるような・・・・・今気づいたけど声優は銀河鉄道999の車掌さんの肝付兼太なんだ。
ドラゴンスレイヤーか、ドラゴン退治の古典だな。
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