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2014.10.11
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カテゴリ:飛翔の剣
飛マイロンたちは漁師たちに聞いたシェロ島またの名を竜の巣島に船の舳先を向けた。
船はジーフの船だが、さすがにその島に一緒に行きたがる漁師は一人もいなかった。

無理からぬことである。この危険な使命をやり遂げられないのなら、エンペラードラゴンを倒すことなど到底できないからこそ彼らは買って出たのだ。しかし、ミチルさんとベルさんはどうしてもジーフを助けに行くと聞かず、彼らに同行する事になった。

彼らは女性二人がそんな危険な島に同行する事は不安だったが、ハッチだけは内心うれしそうだった。こうして思うと、アズキンの妻サクランはかつてジャクシャンの群れに襲われ、危ない所をアズキンに救われた頃からすると随分とたくましくなっていた。

シェロ島はもうすぐ目の前に迫っていた。いよいよ上陸である。しかし、すでに島の海岸沿いには大人のヒト族の5人分はありそうな大きなトカゲの様な生き物が折り重なるように待ち構えていた。その生き物は彼らの船を見ると一斉に海に泳ぎだし、船に次々と体当たりしてきた。船は木の葉のように激しく揺さぶられ、このままだとひっくり返されるか海に投げ出されて、彼らの餌になってしまう事は明らかだった。

こんな時はハッチの出番だ。このブルドック種のイヌ族ハッチは北の魔王の息子であり、父親にも勝る強烈な法力を持っており、武術魔法学校でも歴代で一、二番の強さではないかと言われていた。

しかも今のハッチはベルを目の前にして更に張り切るに違いない。これはこのトカゲたちには気の毒としか言いようがない。

ハッチは船の甲板で背を丸めあらん限りの法力を体に溜めると一気に海中へと放った。彼の放った放熱魔術で近辺の海は熱湯の様に沸騰して、ブクブクと泡を吹き出し、海面からはその熱さから逃れようとトカゲたちが空中に飛び出し始めたが、やがてグツグツ煮えたぎる海水でゆで上げられた死骸で海面は絨毯の様に埋め尽くされた。

これほどの法力を使う所を初めて見たミチルとベルは目を丸くして驚き、もちろんハッチが内心得意満面でいる事は一目瞭然だった。

彼らは出来上がったトカゲたちの煮物をレーオの防御魔術で脇に除けながら船を岸へと進めた。岸に残っていたトカゲたちも熱湯となった海辺から逃げ出していたから、苦もなく上陸する事が出来た。後は船を安全な場所に保管する必要があったが、それもハッチとレーオの法力で船を丸ごと浮かせて崖の中腹にある出っ張りに乗せる事が出来たので問題はなかった。

しかし、この様な島でジーフは本当に生き延びていられるのだろうか?

彼らは島に上がると岩壁の隙間を使って更に上へと昇って行った。そこでレーオはサランの三姉妹の次女ネコファムから伝授された探索魔術で周囲を探り始めた。ヒト族の発する気が感じられないかと試してみたのだが、この辺りに彼の物と思われる気を感ずることはできなかった。

もっとも気はその者が生きているからこそ発せられるものであり、既に死んでいるとすれば彼らの努力は全くの徒労となるのである。

その意味では一刻も早く、ジーフが無事である手がかりが欲しい所であった。

特にミチルとベルにとって。

そして、ベルにジーフを救うと誓ったベルの前ではいつにもましてやたら張り切るハッチにとって。

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今回のキーワードは「竜 島 上陸」で、なんでこんなんでヒットするんだ85件。

竜狩隊?なんかこの物語にピッタリな名前。


共通点あるかな?


ファンタジーはどうしてもこういう展開になる。なんか新機軸をとは思うのだが。


そう言えばこの物語のキーワードとワンピースはよくぶつかるな。








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最終更新日  2014.10.11 21:50:03
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