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2009.03.31
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カテゴリ:萌え映画

15年ぶりくらいに「風とともに去りぬ」を観た。
中学ぐらいの頃、母親と一緒に初めて観て、その後、今のホテル西洋銀座のところにあった映画館が閉館になるときに観て(あれ?マイフェアレディだったかも)、あとはテレビで何度か観ているから、都合4,5回は観ているはずだ。

さすがに4時間近い尺の映画を悠長に観ていられるほどもう人生は長くないと思ったけど、帰ってきたらBSでやってたんだもん。結局引込まれるように最後までじっくり観ちゃったよ。そんなに大好きな映画ってわけじゃないのにな。

ストーリーはあらかた覚えていたけど、すでに(おそらく)レット・バトラーより年取った今観ると、またいろいろ違った印象がもてて、おもしろかった。
なによりもスカーレットの強さが、女の図太さそのままだと思った。
この時代を舞台にした他の恋愛映画だと、女性は男性に依存してしか生きられないから、どんなに美しくても高貴な出でも、やがて男に飽きられる。「バリー・リンドン」の人形みたいなマリサ・ベレンスンしかり、「バラの騎士」のマルシャリン公爵夫人しかり。なのにスカーレットの強さはどうだ。おそらく女性が本来持つ生存能力とか強力な遺伝子の存在をカリカチュアライズしているんだろうし、メラニーという菩薩との対比でもあるだろうけど、ヘコたれないあの強さはまぶしい。

スカーレットは南北戦争という内戦があって、豊かな農園主(だろう、たぶん)の長子として、家や家族を、そして土地を守らなければという意識があるから、戦争のおかげで強くなれたとも言える。なにしろ一時は下着もないほど困窮していた時期から、レットと結婚してまたも豪奢な生活に戻ると、飢えていた頃の記憶はきれいさっぱり忘れて女王のようにふるまうところが好きだ。 いや、時折夢でうなされていたけど、あれは北軍のならず者に襲われそうになった時の記憶か。

スカーレットがアシュレーとハグしていたところを見つかって、レットとの夫婦仲が険悪になった頃、一人寝のベッドで気持ちよく目覚めるシーンがあったんだけど、「マイ・フェア・レディ」のイライザがまったく同じポーズをしていたことを思い出した。それなのに、「誰からも好かれるメラニーのだんなをたぶらかす女」の風聞が立ったとき、唯一気弱になっているのは、彼女の性格からしてありえない。結局は誰よりも着飾って(ちょっとケバすぎてそのテの女風ではあったが)アシュレーの誕生日に行っちゃうんだけどさ。なんかね、このシーンはデュバリー夫人の前でひるまなかったマリー・アントワネットのようだ(笑)。

まあ、喪服姿で2度も(しかも2回ともだんなが違う)人前でダンス踊るような女だからな。かっこいいぞスカーレット!そしてメラニーの人のよさがありえなくて笑える。こんなやついねえよと思えるほどに自分は汚れてしまったな(笑)。それともそんな菩薩か聖母マリアのごとき聖女だけど、心の中では嫉妬や僻みが渦巻いている、と解釈すべき?

あと忘れていたのは、二人はちゃんとニューオリンズに新婚旅行に行っていた。ミシシッピを下る豪華な観光蒸気船のシーンがあった。レットはモンキービジネスかもしれないけど、パリだロンドンだと世界をまたにかけていた男なのに、さすがにシヴィルウォーの後では、国内旅行になっちゃうわけね。バブルの頃はカリブだセイシェルだと言っていたのが、経済不況になると宮崎だの熱海に戻っちゃう感じか(笑)。

それにしてもスカーレットの衣装が、何度見てもとんでもない。困窮していた時以外は、部屋着の果てまで舞台衣装かっていうぐらいコスチュームコスチュームしていた。ほんとにこんなの着てたのか? 一人で着れないのは当然だが、これじゃ動けないだろうって。最後のほうはまるでエリザベス一世時代みたいなドレスになっていて、あきれるほど感動した。シルエットはともかく、装飾やテキスタイルのバラエティは完全に20世紀のデザインだよね。
子供を産んでからコルセットを締めて侍女に測らせたウエストは20インチ! 50センチかあ。それで「太った!18.5インチに戻す!」とか言うんだよね。そのまま自分のBMIに当てはまる(ただし10年前の)。

レットはさ、スカーレットの鼻っ柱の強いところに引かれて、好きで好きでたまらないんだけど、男だからして普通に浮気もする。彼が弱ったときに頼る娼館の女主人の、本気では思ってもらえないやるせなさが、今ならわかるぞ(笑)。

あ、妊娠してたスカーレットを過失で階段から叩き落して後悔しているクラーク・ゲーブルのうなだれた横顔が、イチローにそっくりだ! イチローは頭蓋骨の形がアジア系離れしている。

それにしてもスカーレットの人生は、「時代に翻弄」とかじゃ済まされないジェットコースターライフだな。平凡極まりない、ゆえに落ち着いた幸せを満喫しているアシュレーとメアリー夫妻とは大違い。3度の結婚のうち最初の2回は男を手玉にとってのほぼ偽装なのに、夫たちはいずれもほぼ彼女のために命を落としている。もとより女王さま気質だから、自分に手をだそうとする男なんてと北軍の兵士を射殺し、お金のためなら平気で男をだましてうそをつく、と改めて書き出してみると最低な女だが、今ならスカーレットがかわいい女に思える。

結局、彼女は誰も愛さなかったんだね。「アシュレーを愛している自分」が唯一愛しかっただけかもしれない。愛娘が落馬して亡くなった直後ですら、子供の頃から世話している黒人の侍女に「あの方は大丈夫です」とか言われてるし。なによりスカーレットのすごいところは、どんなに謗られようと非難されようと、一切反省なんてしないところだ。彼女のなかでは、どんな行動も自分のゆるぎない倫理にしたがっているから、なんら反省の余地なんてないんだろう。

昔、森瑤子だったかな、原作だったかマーガレット・ミッチェルの自伝だったかを超訳(?)したことがあったけど、この映画の作りこみのすごさを見ちゃうと、原作だってどんな解釈でもオーケーだろうって気になるな。

 

こんなのあった。スカーレットバービー。か、か、買うもんか!





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Last updated  2009.03.31 08:34:26
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