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2016.03.23
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カテゴリ:音楽全般
■The other side of Rick Wakeman
リックが最後にイエスで仕事をしてから1,2年後くらい(2005~2006年)に、小さなスタジオでヤマハの普通サイズのグランドピアノ1台き りで2時間のライブをしている映像。 しかし、35周年ライブから1、2年後なのに腹が出ているなあ。メタボを越えている。そして完全普段着。くたびれたTシャツ、膝の出たズボン、着古した感じのコートジャケットに薄汚れたスニーカー。外出着ですらないわ(笑)。ついでに髪もぼさぼさのまま。せめて櫛ぐらい入れろ!力抜きすぎ。ジャケ写に偽りあり。でも寝起きのままでもいい演奏(ファンは盲目)。

MC長いなー。曲と曲の間に5分くらい、つまり1時間近く話してる。芸人リックの面目躍如だな。本当に饒舌。Grumpy~読んでいたら、酒量、たばこの量、車の所有台数、結婚の回数(笑)等、自分でも「なんでも過剰なんだ」と認めてた(それが好きだからというわけではなく、そうなってしまうらしい)。こういう人は得るものも失うものも常人には理解できないほど質量が巨大だよね。派手なツアーは丸抱え、離婚のたびに自分が出て行く形で移り住み、慰謝料・養育費も半端ない。一方で、好きで集めたクラシックカーをレンタルする会社をつくって成功したり、一時は好きなフットボー ルチームも持っていたらしい。

このライブのMCでは、5歳でピアノを習い始めて最初に作曲(?)した曲とか(おまえはモーツァルトかと)、人生最悪のピアノは15歳くらいの時 結婚式で演奏するバイト先に合ったハンマーが一個しかないピアノだったとか(試し弾きの時の1音が偶然、音の出るキーだった)、イエスとの最初のセッションの思い出(Heart of sunrise製作秘話)とか、本にもあったとんでもない場所にあったリハーサル会場とか、コルグの仕事で来日中に遭遇した和式のトイレの話とか(日本語形態模写までしてみせる。ちゃんとLikkuとか言ってて似てるかも)、「嘘のようなホントの話」を延々と話し続ける。自分の恥ずかしい話だけでなく、息子や娘もネタにする。なんてたくましい。挙句の果てに、 オーディエンスに好きな音階を1音ずつ言ってもらって、6つ集めて即興作曲とか、おまえはシューマンか手品師かと。単に手前の音楽的能力を面白おかしく証明してみせているだけで、弾いてみせた曲は面白くもなんともない。Bloody hellすぎる。ああすっかり芸人(でもファンは盲目)。

独り舞台のせいか、指のクローズアップが多くて、リックのピアニズムがよくわかる。キーボードの時は早いパッセージでは完全に指を寝かせて指の腹で弾いているけど、さすがにピアノではそれほど指を寝かせていない。でもやっぱり早いパッセージは指伸びてるなあ。あれだと親指くぐりはしんどいので、オクターブ以上の下降アルペジオでは肘が不自然に動く。あと黒鍵が多い時もなんだか肘が動くなあ。これはやっちゃだめって習わなかったのか(笑)。彼の選ぶ調性はC,G,D,Aとか白っぽいんだけど、もしかして黒鍵多用する調は苦手なんだろうか。なんか腕の力というより掌の力で弾いている気がする。あと、やっぱりピアノが小さく見える。だって膝が鍵盤下にぶつかりそうだよ。

体が大きいと、体幹や肘をあまり動かさなくても、肩の移動だけで88鍵カバーできると思うんだけど、さすがにプロのクラシックピアニストのようには洗練された「無駄のない」動きではないのだった。それよりもキーボード要塞で立位でのプレイは複数キーボードを操作するためにいつも肘が伸び きっていたから、着座による正しい姿勢での演奏に慣れていないのかもとか、いろいろ妄想した。あと、指が伸びていると完全脱力はできないと思うんだけど、なんだか速弾きのパッセージはどうなっているのか速すぎてよくわからない(笑)。

手はあまり大きくないと思っていたけど(少なくともクリス・スクワイアよりは小さそう)、おそらく自然脱力状態で8度、指も超長いわけではないか ら、12度は絶対つかめない。でも見ているとオクターブ以上はあまり使ってないな。後年太って、指も太くなっているようだけど、黒鍵と黒鍵の間に 挟まったりしないんだろうか。

イエスの時はキーボード鍵盤なので、指を寝かせようが立てようが音に差しさわりはないけど、生ピアノで軽く速弾きしていてもリックの音はよく鳴る。もしリックが調律にまでこだわる人であれば、チューナーさんには「いちばんギラギラでたのむ!」とか粒が際立つチューンをオーダーしてそうだ。打鍵の際の圧力が高そうだから、軽く触れただけでもちゃんと音が鳴っているのはうらやましい。あとタッチした後すぐに元のポジションに戻る (指が上がる)。でないとあの速弾き装飾音は出せない。一応強弱も緩急もつけているけど、そこはそれ、クラシックほどの繊細さは見られない。そし てイエスの時から気づいていたけど、左はほとんどコードを抑えるだけ。もしかしたら木枯らしは弾けても革命は弾けないかもしれない(普通は逆)。 私としては楽譜もコードが書かれたメモも用意せず、10曲以上の曲をなんの準備もせず座ると同時に弾き始める「音楽的記録」のすごさに感心した。

このライブではオリジナルとアレンジものをうまくミックスさせていて面白い。ボウイのLife on Marsは、最近の追悼シングルより完成度が低く、まだ完全に自分のものになっていない感じ。キャット・スティーブンスのMorning has brokenはフルで聴けてうれしい。これ楽譜欲しいなあ。
イエスの曲も3曲弾いてくれて、これは先日見た映像ではメドレーで1曲として弾いていたけど、分けて弾いていた。And you and Iはオリジナルとは全く別個のイージーリスニング曲になっている。そういえばWonderous storyを一緒にレコーディングしたことがきっかけで、ジョンとはThe meetingでは本当に息が合ったというようなことを言っていた。ジョンとは仲良しだもんね。お互いいやな部分は目をつぶれるんだと思う(笑)。そして その端緒は、Grumpyにもわざわざ書いていたけど、最初の入院の時にジョンがお見舞いにきたからだ(妄想再発動中)。Wonderous storyの中間部のインスト部分はシンセのほうがかっこいい。お、The meetingの2ターン目で珍しく鍵盤位置探して止まりそうになっていた。ほとんどわからないくらいだけど。それでもリズムは崩れない。息子二人のリズム感に疑問を持ったと以前書いたが、リックのリズム感が人並み外れて優れているのかもしれない。

ヘンリー八世は、珍しく全曲ハイライトをつなげたバージョン。これは聴きなれたオリジナルに比べても、ピアノならではのよさがあって遜色がない。 あとアーサーと地底探検からも少し。マーリンのピアノ版は速度を変えて二度弾きしていた。まだまだ指の小回りは衰えていないようだ。あのラグタイム風の早弾きは3+3+4+4だな。

最後はビートルズの2曲で締め。これもWebで何度も聴いているけど、あのプロコフィエフ風のオスティナートは、原曲のチェロによるクラシカルなアルベルティバスとプロコのピアノソナタにある打楽器的作風から思いついたのかもしれない。行進曲風の連打音は、プロコというよりはショスタコみたいだが。最初に聴いたときは原曲となじまないような気がしていたけど、慣れたらこれはこれでいい曲に思える。リックのアレンジ力の高さを見せつ けられる作品だ。ヘルプもよもやこんなグダグダのイージーリスニングに仕立てられるとは、ジョンもポールも思わなかっただろう。ゆっくり弾かれると原曲の旋律がいかに少ない音符で出来ているかがわかりすぎる。原曲を知らない10代くらいの人たちが聴いたらどう思うんだろう。

ソロDVDとしては、先に見た、ギタリスト/ベーシストとの2人ステージよりは楽しめた。
ただMCでわからないところもあるので、また見なくちゃ。
MC目的というのも本来の目的からは逸脱しているんだが、最近は芸人リックのファンなので。
このぐらいの力の抜けたライブなら、イギリス行けば聴けるかなあ。彼が元気なうちに聴きに行きたい。

■Fly from here
経緯はいまだによく知らないのだけど、ホーン在籍時代の置き土産だった曲Fly from here(当時のホーンの心境だろうか)を、21世紀になってからベノワたんのヴォーカルで録り直すスタジオセッションのドキュメンタリーを見た。ジョンもリックもいないせいか、本当に番長はクリスなのだった。すごい存在感。だけどこの人は必要最小限のことしか言わないから、すっかりおっさんになったホーンがおずおずと尋ねる様子とか、なんだかパワーバランスが見えて来て面白かったわ。
ジョンがいたら、仕切るのは彼だと思うし、リックがいると下手なジョークで脱線が続く。クリスだけが何を考えているのか(何も考えていないのかもしれないが)わからない鋭い眼光で指示を飛ばしている感じがした。でも仕事には遅れて来るし時間がかかるんだよね。変わったリーダー。
なんかの古いライブ音源のプロデュース「をクリスが手掛けた時、ベースばかりがビンビンに響く音になっていたらしいけど、間が40年近く抜けている私には意外な感じがする。いまだに「クリスってそういう人だったの?」という思いがある。裏番長だから私が気づかなかっただけか。

そしてセッションみていたら、古参の2人(ハウとアラン)はもう完全に「や、久しぶり。いっちょやりますか。そして早く終わらせましょうや。孫の相手せんといかんし」って感じのビジネスモードだし、ベノワは名プロデューサーと仕事ができることに舞い上がっているし、クリスだけがミキサールームで冷静に「30年前の曲をどう売るか」を考えているような気がする。
あ、ダウンズもいたかな。覚えてないや。このアルバムに対するジョンの評価が面白かった。「ヴォーカルはいいね。でも曲は古くさくない?」事情を知っているからこそ言える懐深いお言葉でございます。

古参2人はさ、この先新しいアルバムが出ることも、ジョンとリックが戻ることもないってわかっている感じだな。呼ばれれば仕事だからやってくるけど、もうプログレッシブなモチベーションはないというか新しいものを生み出す源泉が枯渇しているというか。「クラシックイエスのマスターピース、あんな演奏でよければ、体力の続く限りやりましょう。でもサポートつけてね。1時間以上のライブはやらんよ。それから 長いツアーももう御免こうむりたい」って思ってる。
それから、この当時、一緒にツアーを回っていたはずのオリヴァー・ウェイクマンを引きずり降ろしたのはハウではないかという気がした。ハウは、アダムが1曲だけ参加したときのプレイを覚えていて、リックの息子たちを信用していない気がする。もともとリックとはステージ以外では共通の話題もなさそうだから、クロースな関係ではないしね。
エイジアの仕事も暇になったダウンズがハウに泣きついた。そんでハウが強権発動(いつもあまり不平不満を言わないから、こういう時のわがままは通りやすいとみた)。
おかげで、30年ぶりに「バグルス加入後イエス」みたいなのが出来上がった。

ところで、今、バンドを引っ張っていってるのは誰なんだ? クリスがビリーに憑依でもしてるか?ハウは無形文化財級のギター職人だからフロントマンもリーダーもやらないだろうし、アランも人を引っ張っていくタイプじゃない。いないじゃないか!
再現ツアーはアルバム4枚分のライブ映像を見たけど、お行儀のよい演奏、新ヴォーカルいいんじゃない?ぐらいの感想だった。Vo以外みんな70歳近いんだもんね。いいよもう。そして番長が一抜けしちゃったバンドには、年老いたドラマーと風が吹くと飛ばされそうなギタリストだけが残った。ジョンDも再就職先があるうちに次を探しておかないと、のちのち困ることになるだろう。

イエスはどの時代のアルバムに夢中になったかで、求める音楽が違うんだろうな。Fly from hereもHeaven & Earthも、私は聴きやすかった。嫌いじゃないけど、イエスじゃなくてもいいという気がした。Dramaもいいアルバムだった。好きな曲がたくさんある。けど、これも私が求めるイエスではない。ラビン時代のイエスに至っては、絶対に認めたくないイエスだったりする。私のなかでは黄金期~全盛期の、つまり70年代のクラシックイエスがイエスなんだよなあ。それでも海洋地形学(リレイヤーまでは買ったが)で止まっていたのを、地形学がいいアルバムだったって気づいたし、なんとか究極まで受け入れた。Dramaもいいよね、イエスじゃなければ傑作だし。
こういうファンは80~90年代のイエスにとっては迷惑だったのかもしれない。その頃を知らなくてよかったかも。
これからは毎年毎年、あの人も逝ったかというニュースが舞い込むことになるだろう。私はその都度、懐かしい曲を聴きながらいい音楽をありがとうと 感謝して見送っていきたいと思う。






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Last updated  2016.03.23 22:52:14
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