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カテゴリ:本のはなし
『暴れん坊本屋さん(1)』読んでしまいました。本屋兼まんが家の久世番子さんのコミックです。本屋さんの裏話がいっぱいです。普通の方にはどうかわからないんですけど、本屋さんで働いたこのある人なら絶対に「そうそう、あるある」ってうなずいてしまうネタばっかりです。私が本屋バイトを辞めてから3年以上経ちますけど、本屋事情はほとんど変わってないようです。
事務所でお昼を食べていたら、万引き犯が捕まって取り調べが始まってしまい、警察もやってきて出入り口をふさいでいるもんだから、出るに出られなくなったこと、あります。子供が店内でお漏らししたこと、あります。エロ本コーナーで若い男の子がしゃがみ込んで怪しい動きをしていたこと、あります。本を読まないでPOP書いたこと、あります。 お客さんが覚えてくる本のタイトルがほとんど間違っているっていうのも激しく共感。「朝日の書評に載ってたやつ」とか言われたって、「うちの書店にゃ朝日新聞の書評欄チェックしてる店員なんていないよ」状態(←これは本屋としてどうかと思うが…)。 ともかく、そんな昔の書店時代の思い出がふつふつとわき上がってくる内容でした。ところどころにボーイズラブ、やおいネタが入ってるのが笑えます。 私も作者の番子さんと同じく児童書コーナーの担当をしていました。子供がひっちらかして行くので、ちょっと油断していると大変なことになります。常に片づけ、片づけ。番子さんは「子供が嫌い」と断言してましたが、私は子供、嫌いにはなりませんでしたよ。マナーの悪いのは親のしつけがなっとらん! って思いますけど、子供って天真爛漫なところが魅力ですからね。多少のことは許します。売り場が乱れるのはそれだけお客さんが本を手にとってくれてるってことです。嬉しいなって思って片づけてました。 番子さんが『あらしのよるに』シリーズと共に『ともだちや』シリーズをオススメしていました。『あらしのよるに』はまだ読んでないのですが、『ともだちや』は私もオススメ。絵が好きなのと、お話もちょっとシュールでほのぼのします。 暴れん坊本屋さん(1) この『暴れん坊本屋さん(1)』、ネットかなにかで知って、本屋で働いている友人に店にあるかどうか聞いたら、事務所から持ってきてくれました。その本の表紙にはでっかくマジックで「店用」と書いてありました。従業員に、読め、ってことで事務所に置いてあったみたいです。でもこの本読んでも、激しく共感はすると思うけど、店員の仕事の能率があがるとは思えません。だって本屋にとっては知ってることばっかりだもん。ま、内輪ウケで楽しむ分にはいいのかな。 「店用」の本は買えないので、店頭で探してもらったら隅っこの棚の上の方に一冊だけありました。他の店では平積みされてたのに。事務所に置いておくくらいなんだからもっと積極的に売り出そうよ…。 ペット本コーナーに置いてあった小太郎が載った『手づくりでわんこと仲よく暮らそ!』が後ろの方に追いやられていたのですが、友人が一番前に面陳してくれました。やったね。近々ペット本コーナーを作るらしく、小太郎の写真も預けてきました。使ってくれるかしら。小田原駅の三●堂です。お近くの方は寄ってみてください。 ともだちや あらしのよるに
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最終更新日
Nov 18, 2005 05:51:41 PM
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