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テーマ:洋楽(3398)
カテゴリ:*** 神話・お話 ***
マイケル・ジャクソンさんの死。
大きすぎる富は、人を不幸にするものなのでしょう。 *** 男は転んだ拍子に、わらしべをつかみました。 ついてないなと思ったものの、そのわらしべにアブをくくりつけると意外に楽しい。 すっかり気分も良くなり、男はふたたび歩き始めました。 その後、わらしべを蜜柑と、蜜柑を布と、布を馬と交換しました。 そしてついには、男は長者の家を手にいれたのです。 長者になった男は考えます。 村人に、富を少し分けてあげようと。 貧乏だった男が、村人に同情したのも無理もないことでした。 男は村人に富の一部を分け与え、村人も喜んでいるようにみえました。 しかし間もなく彼の耳に、村人の声が聞こえてきました。 あいつはテングになってないか、運がいいだけなのに。 あいつがあれほど、財産を持っているのはおかしい。 金持ちのくせに、これだけしかくれないのか。 あぶく銭だろ、もっとよこせ! 村人が怖くなり、誰も信じられなくなり、男は屋敷の外に出られなくなりました。 大きく荘厳な屋敷は、まるで頑強な男のための牢屋でした。 今、わらしべに縛られているのは、アブではなく男自身。 暗い屋敷の中から、窓越しに明るい空を眺めて彼はつぶやきます。 わらしべにつけた、あのアブの羽、きらきらして綺麗だったな。 でも、アブには気の毒だった。 もしあの時に戻れたら、あのアブの縛りを解き、空に逃がしてやりたい。 しかしそれが叶わぬ願いであることは、男が誰よりも一番よく知っていました。 ************* (注)このお話は私の創作です。紛らわしい掲載方法ですみません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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