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カテゴリ:***** 神秘 *****
ヒイラギがない節分に、鬼は笑う。
ヒイラギは、とげのある葉を持ち、そのとげで鬼の眼を突く。 さわると、ヒリヒリ痛む葉のとげは、その名の由来「疼ぐ(ひいらぐ)」になる。 最近の節分の夜は、鬼が恐れるヒイラギはない。 ヒイラギのない節分に、鬼は安堵し、高笑いするにちがいない。 ただ、ヒイラギは、老いれば、とげが減り、葉は丸くなる。 ヒイラギは、円熟する人のように、老いてゆく。 丸い葉のヒイラギは、きっと鬼を払わない。 老いればヒイラギも、鬼を受け入れることだろう。 多くの人は、節分の、ヒイラギを忘れてしまった。 さらには、豆をまくことすら忘れつつある。 今、人は、鬼を払うより、鬼を招いているのかもしれない。 鬼を招くのは、人が丸く老いたからではない。 ヒイラギより、豆よりも、鬼が、人を恐れるからだろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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