■元祖 『鴨せいろ』 の2軒
ともに ”元祖" を謳う店で『鴨せいろ』をいただいてきたこちらは6年半ぶりの訪問。【銀座長寿庵】 中央区銀座1-21-15 ホームページ、facebook、ぶらり途中下車の旅『東京五つ星の蕎麦』や『円龍のそば行脚』など多くの本でも紹介されている。 『蕎麦春秋vol.10(平成21年9月号)』では表紙で紹介されていて、こちの店には店舗専門の「営業部」のほかに「出前部」があり、表紙の出前名人は、せいろ50枚をかついで自転車で走ることができる。さて、店頭のお品書き。『元祖 鴨せいろ』と書かれている。ホームページによると「鴨せいろの誕生 昭和38年の春、現会長が弊店3階の食堂にて。 午後3時頃、いつものように「ざるそば」を食べていた ときのことです。誤って「そば汁」をこぼしてしまいました。従業員の女子が「汁を持ってきましょうか?」と言ってはくれたのですが、そばも残り少なかったためと、 ちょうど2歳になる長女が食べた「鴨南うどん」の汁が残っていたので、その汁にそばを入れ食べてみることにしました。 当時は、温かい汁には温かいそば、冷たい汁には冷たいそばが通例だったため、温かい汁に冷たいそばという取り合わせはありませんでした。しかし、偶然の産物ともいうべき「初めての鴨せいろ」は意外にも美味しかったのです。 その後、工夫を重ねて「鴨せいろ」専用の汁を考案しました。 一般的に蕎麦屋では、冷たい汁の辛汁、温かい汁の甘汁の2種類を作りますが、弊店ではその中間の汁も考案いたしました。鴨肉は岩手県産の合鴨のロース肉ともも肉を使用し、専用汁との絶妙なバランスを醸し出していると自負しております。 」とのこと。また、『蕎麦春秋vol.14(平成22年9月号)』の第1回目の「暖簾めぐり」という記事に【長寿庵】が取り上げられ、当時 関東を中心に223店あって4つに分派する「長寿庵のれん会」の第14代理事長に当店会長が就いていることが書かれている。(古くなっているが、「にっぽん蕎麦紀行 『長寿庵の300年の歴史』」も参照のこと)話戻って、もちろん、今回も食べたのは『鴨せいろ』\1,050。いやぁ、これが美味しいわぁ~ そば自体美味しいし、鴨汁との絡みもいい。ごちそうさまでした~【訪問履歴】1回目:2007年8月31日 『鴨せいろ』※ 【長寿庵】各店への訪問履歴はこちら。☆。・。・゜★。・。・゜☆。・。・゜★。・。・☆。・。・゜★。・。・゜☆。・。・゜★こちらも『鴨南ばん』と『鴨せいろ』の元祖を謳っている店。【元祖 鴨南ばん 本家】 神奈川県藤沢市湘南台2-22-17 ホームページ、facebook、紹介ページ小田急江ノ島線&相鉄線の湘南台駅より徒歩3分ほどのところに店がある。現在8代目となっているが、初代から何代も血縁関係が薄くて店も変わりながらも味と伝統を引き継いできた(分家が断絶した本家を引き継ぐような感じ)だから本当の元祖っていうのは厳しいかも。江戸時代文化年間(1810年頃)、日本橋馬喰町の初代が『鴨南ばん』を考案し、『鴨せいろ』は昭和10年頃に5代目店主の妻が考案したとホームページやお品書き冒頭などで説明されている。『初代 治兵衛の鴨南ばん』\1,300、『元祖 鴨南ばん』\900、『鴨せいろ』\900ほかいろいろいただいたのは『鴨せいろ』。こちらは大衆そば店の味わい。まあ、なにか抜きんでてる感じでもなく、普通にするするっといただけた。ごちそうさまでした~※ 神奈川県のおそば屋さん巡りの履歴はこちら。※ ”元祖○○/△△発祥のそば屋の料理”飲食のまとめページはこちら。☆。・。・゜★。・。・゜☆。・。・゜★。・。・☆。・。・゜★。・。・゜☆。・。・゜★※ 2019年11月23日追記: 『おとなの週末 2019年12月号 vol.209』 に【元祖 鴨南ばん 本家】が掲載された